Interop Tokyo ShowNet過去3年の伝送企画
光伝送を行うための装置なども、毎年Interop Tokyo ShowNetの見どころのひとつです。 2024年のShowNetを理解しやすくするために、過去3年のShowNetでの伝送関連の取り組みを取材しました。
通常の伝送網であれば、伝送装置は同じベンダーのもので揃えることが多いのですが、ShowNetでは、伝送網で可能な箇所に関してはマルチベンダーの製品を相互接続するような構成をとることを意識しているとのことです。 異なるベンダーの製品同士を相互接続している箇所と、そうではない箇所を見て回るのも、ShowNetの楽しみ方のひとつかも知れません。
2021年
NOCラックからHall 4,5,6の間の回線に伝送装置を利用していました。
ShowNet 2021では、バックボーンの一部にWDM装置を利用してバックボーンに「リング型のShowNet伝送網」を組み、リングのうちの1箇所のファイバ断線したとしても、冗長で残した波長とバックボーンの冗長性によって、ShowNetのネットワークサービスを継続できる構成にしたとのことでした。 この年のShowNet内に、ひとつの大きなファイバリングを作り、それぞれのユーザ収容用の伝送装置をつないでいました。
参考:2022年のShowNet資料
2022年
2021年はバックボーンの一部で伝送装置が使われるのみでしたが、2022年は、バックボーンのすべての回線で伝送装置が使われていました。 コアルータやエクスターナルルータなど、すべてのバックボーンルータ同士の接続は、ShowNet伝送装置を通して接続していました。
もうひとつの特徴として、バックボーンネットワークを中心に2つのリングで構成して、片方のリングが完全に止まっても、もう片方のリングで通信が継続できる冗長構成でした。 2系統のリングの構成は、次の図のようになっています。
伝送速度としては、10Gから800Gまでの様々な速度の光伝送で、多数の接続を束ねていたことも大きなチャレンジでした。
参考:2022年のShowNet資料
2023年
2023年のShowNetでは、バックボーンだけではなく、出展社向けの回線でも伝送装置を利用していました。
さらに、2022年と比べて、それぞれのテーマを持った伝送網が4つに増えています。 それぞれの伝送網で利用する技術が異なり、2022年同様に様々な伝送速度や、異なる多重方法でShowNet伝送網を実現していました。
また、電源が不要で特定の波長を選択して右・左と振り分けることもできるパッシブな光伝送部材を使用して、光伝送を実現するデモも行われていました。
参考:2023年のShowNet資料
2024年の内容は?
2024年の取り組みに関しては、今年のInterop開催後に記事を書きたいと考えていますので、ご期待ください。
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