ShowNet伝送2025
ShowNet 2025における伝送系のみどころ3つを紹介します。
- 1. 1.6Tbpsトランスポンダ(TPND)
- 総容量が1.6Tbpsのトランスポンダが展示されています。
- 2. 800G-ZR+
- 去年は、400Gが展示されていましたが、今年は400Gに加えて800Gも展示されています。
- 3. 小型ROADM
- 今年のShowNetでも、複数の波長を多重化するROADM(Reconfigurable Optical Add-Drop Multiplexer)装置が展示されています。 これまで展示されるROADM装置は大きいものが多かったのですが、今年は小型の装置が並んでいます。
みどころ1,2,3の全体像
みどころ1、2、3のそれぞれの関係は、以下の図のようになっています。

局舎やデータセンター内での短距離通信を行うための規格では、100kmや1000kmといった離れた拠点との接続は行えません。 そこで、短距離通信の規格を長距離通信の規格へと変換するのがトランスポンダです。
2の800G-ZR+は、800Gで長距離伝送を行うための規格です。 今回のShowNetで展示されるのは、トランスポンダを必要とせず、ネットワーク機器に直接繋げて利用できる800Gプラガブルオプティクス(800G-ZR+)です。
1のトランスポンダや、2の800Gプラガブルオプティクスを利用して長距離の通信を行うことはできますが、ひとつの光ファイバでひとつの光信号だけで利用するよりも、複数の光信号をひとつの光ファイバを利用した方がコスト削減になります。 ひとつの光ファイバに、複数の光信号を詰めることができるのがWDM(Wavelength Division Multiplexing)です。 ROADMは、WDMの能力に加えて、特定の波長を選択してAddやDropできるというものです。
長距離伝送が行える光信号をROADM装置経由で遠隔地まで伝送することで、ひとつの光ファイバに複数の光信号をたばねることができます。
ShowNet 2025では、トランスポンダからの光信号と、800Gプラガブルオプティクスからの光信号をたばねて、POP同士を接続しています。
NOC 4ラック
小型ROADMは、NOCの4番ラックにまとめられています。
NOC 4ラックは、3キャリアを模したネットワークになっています。 NOC 4ラックの内部は、離れた3カ所で運用されつつリングを構成する接続を提供していることを模して相互に接続されています。 上から、POP #1、POP #2、POP #3とされていますが、それぞれのPOPは別々の場所で運用されているもとして心の目で見てください。

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