日本国内携帯3社、2017年度中にIPv6導入
IPv6導入が世界中に進んでいますが、日本国内では2017年中にIPv6導入が一気に加速しそうです。
NTTドコモは2017年4月頃からIPv6導入
昨日、NTTドコモ端末でのIPv6利用が2017年4月頃より開始されることがTwitterで発表されました。
2017年4月頃より、 #ドコモ 端末よりインターネットにアクセスする際に #IPv6 アドレスが付与される場合があります。自サーバへの接続でIPアドレス制限されている場合は、今のうちに設定変更を実施しましょう。詳細は→ https://t.co/cblmNM9lZ0 担当pix
— NTTドコモ開発者情報 (@docomo_dev_info) 2017年2月7日
そのTweetで紹介されている「詳細」は、次のページです。
その「spモードサーバ情報」のページでは、一番下に以下のように記載されています。 スマホなどで利用されるspモードからの通信が、240a:6b::/32のIPv6アドレスで行われるようになります。
240a:6b::/32(IPv6、 2017年4月頃~)
再来月には、日本国内のNTTドコモ端末がIPv6での通信を開始するのは、非常に大きな変化と言えます。
日本国内携帯3社でのIPv6導入
日本国内での大手携帯3社のIPv6導入状況は、2017年1月に行われたJANOG 39の「ついに決定!スマートフォンでのIPv6提供開始」というセッションで発表されています。
その発表によると、2017年度には「スマホユーザが、意識せずにIPv6の利用をはじめている状況に」というIPv6研究会(総務省 IPv6によるインターネットの利用高度化に関する研究会)での表明が紹介されています。
NTTドコモの場合
JANOG 39での発表では、大手携帯3社がそれぞれIPv6導入の状況を紹介しています。
NTTドコモからの発表では、「対応済設備と対応端末によってIPv6でインターネット接続が可能になる」「2017年夏に発売予定のスマートフォン/タブレットは、お客様による設定は不必要で原則IPv6対応予定」「2015年度夏モデル以降(一部を除く)のスマートフォン/タブレットは、お客様ご自身による設定変更でIPv6での通信が可能」とあります。
JANOG 39発表が行われた先月時点では「2017年夏頃」とありますが、昨日の発表では「4月頃」とあるので、予定が前倒しになったようです。
KDDIの場合
KDDIの発表では、「2017年度上期末までにIPv6利用可能となるネットワーク(LTE NET)の準備を行い、以降、設備更新に合わせて順次対応設備を拡大する」「2017年度下期以降、発売されるスマートフォンについては、原則特別な申し込みなくIPv6利用を可能とする」とあります。
ソフトバンクの場合
ソフトバンクの発表は、2016年7月に那覇で行われたJANOG 38での発表内容おさらいから始まっています(参考:JANOG 38 モバイルにおけるIPv6の舞台裏と将来に向けて ~総務省IPv6研究会を通じて~)。
2016年に行われたJANOG 38での発表では、ソフトバンクにおけるIPv6導入に関して、IPv6端末発売とIPv6優先が「ある日突然」行われるとあります。 さらに、「早めにIPv6化を進めていただけると嬉しいです」「いつの日か一緒にIPv6トラフヒックを増やしましょう!」ともあります。
そのうえで、「2016年6月(夏)発売モデルからIPv6提供開始しました@SoftBank」とあります。 2016年段階で既にIPv6が導入されているのは、DIGNO F、Xperia X Performance、AQUOS Xx3の3機種です。
その他、「Deployed(Smart Phone)」として、SHARP SW001SH(Android)、Lenove 503LV(Windows)、SONY 601SO(Android)、SONY 502SO(Android)、SONY 506SH(Android)、Kyocera 503KC(Android)が紹介されています。
ソフトバンクのスマホが利用するIPv6アドレスは、2400:2200::/36です。
最後に「ソフトバンクのIPv6提供条件」として、エリアが全国であることや、料金が無料であること、その他として「ユーザ告知せず」や「IPv6設備容量不足時はIPv6アサインしない」などの条件が紹介されています。
ソフトバンクのスマホでは既にIPv6での通信が行われており、IPv6導入状況はソフトバンクが他の2社よりも先行しています。
最後に
既に日本国内でのIPv6対応が徐々に進んでいます。2017年度内に大手携帯3社がIPv6導入をすることで、2017年度中に、IPv6対応されたWebサイト等へのIPv6での通信も急激に増えると思われます。
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