世界的なインターネット障害が発生
6月20日に世界的な通信障害が発生しました。先日、このブログの「金と力のインターネット」という記事で「超巨大バックボーンネットワークを持つ組織同士(ティアワン)」を紹介しましたが、世界第2位の規模(参考)を持つティアワンであるスウェーデンのTeliaが通信障害を起こしたのです。
TheRegisterの記事によると、Teliaの通信障害の原因をエンジニアによるミスであるようだと記載しています。ヨーロッパ中のトラフィックが香港に向けて流れるように基幹ルータの設定を変更してしまったとあります(BGPの設定ミス?)。
この通信障害によって、Facebook、Amazon、CloudFlare、その他非常に多くの事業者が影響を受けたようです。数多くのWebサイトの再配信を手がけているCDN事業者であるCloudFlareが影響を受けたことで、同社サービスを利用しているWebサイトにも影響が出ました(参考)。
CloudFlareの公式ブログでは、障害時の状況を報告するとともに、同社サービスを利用している顧客とのコミュニケーションを十分に取れなかった点に関して謝罪しています。
CloudFlareのブログで、通信障害が発生したときのパケット喪失を可視化した画像も公開されています。この図では、パケット喪失が多いほど線が太くなりますが、急激に線が増えているのがわかります。Telia側の設定ミスが原因で大規模な輻輳が発生しているのが良くわかる画像です。

CloudFlare blogより
Teliaの公式Twitterでは、次のように「ごめんね!」と書いてあります。
Sorry for recent outages! Extra checks and balances in place. Now, full attention on working directly with customers to sort out.
— Telia Carrier (@TeliaCarrier) 2016年6月21日
最近のエントリ
- ShowNet 2025のルーティングをざっくり紹介
- RoCEとUltra Ethernetの検証:ShowNet 2025
- ソフトルータ推進委員会のスタンプラリー
- 800G関連の楽しい雑談@Interop Tokyo 2025
- VXLAN Group Based Policyを利用したマネージメントセグメント
- ShowNet伝送2025
過去記事