Tokyo6to4プロジェクト、リレールータ運用を終了
本日、Tokyo6to4プロジェクトのリレールータ運用が終了しました。
お知らせに、以下のように書かれています。
私ども Tokyo6to4 プロジェクトでは、実験的な IPv6 へのアクセス環境をIPv4 ユーザに提供するため2008年9月に活動を開始しました。同年12月の DIX-IE を皮切りに、日本国内でパブリック 6to4, Teredo リレールータを運用を開始し、DIX-IE におきましても、数多くのサービスプロバイダ、ネットワークの方にピアリングをいただき、大変感謝しております。
2008年当時から現在を振り返りますと、APNIC/JPNIC における IPv4 アドレス在庫の枯渇、NGN 上での IPv6 インターネット接続サービスの開始など、IPv4/IPv6 を取り巻く環境も大きく変化しました。特に私どもの念願だった個人向けサービスにおいても、IPv6 アクセスが容易に利用できるようになり、Tokyo6to4 プロジェクトとしても一定の役割を果たしたのではないかと考えております。
このような状況を鑑み、6to4 や Teredo から商用 IPv6 接続サービスへの移行という観点から、Tokyo6to4 プロジェクトで運用している Teredo, 6to4 リレールータを次のスケジュールで運用を終了させていただく運びとなりました。
Tokyo6to4が停止した後は、6to4やTeredoのトラフィックは恐らく海外経由で行われるようになるため、これまでよりも遅延が大幅に増加するものと思われます。
ただし、6to4の利用は現在はあまり推奨されていません。 たとえば、RFC3484をObsoleteにしたRFC6724では、6to4の優先度をIPv4よりも下にするという記述があります(参考)。 結局廃止には至りませんでしたが、6to4を廃止すべきであるという議論もIETFでありました。
そういった流れのなかで、Tokyo6to4プロジェクトが運用停止するのは非常に自然な判断だと思われます。 運用されていた有志の方々、お疲れさまでした!
最近のエントリ
- Interop 2023のShowNetバックボーン詳解
- Interop Tokyo 2023 ShowNet取材動画
- 「ピアリング戦記 - 日本のインターネットを繋ぐ技術者たち」を書きました!
- 1.02Tbpsの対外線!400GbE相互接続も - Interop ShowNet 2022
- Alaxala AX-3D-ViewerとAX-Sensor - Interop 2022
- SRv6を活用し、リンクローカルIPv6アドレスだけでバックボーンのルーティング - Interop ShowNet 2022
過去記事