CleanFeedの仕組み
イギリスのBritish Telecom(BT)で行われているブロッキングの仕組みを調べてみました。 参考にしたのは2005年にケンブリッジ大学で発行されたテクニカルレポートです。
このテクニカルレポートによると、Cleanfeedの仕組みは負荷を軽減するために2段階構成になっているという特徴があります。
まず、最初の段階で「疑いのある宛先IPアドレス+ポート番号」の組でチェックを行い、マッチするパケットは2段階目へと転送されます。 2段階目はWeb Proxyで、ブロック対象となっているURLであれば404などのエラーを返します。
全てのユーザの手前にIPアドレスとポート番号をチェックする機能が必要となりますが、このように2段階構成になることで、疑わしいURLリクエストをチェックする回数が減らせるので、Web Proxyの設置数は減らせます。
ブロック対象に関するリストはIWF(Internet Watch Foundation)から提供されたものが利用されますが、人間が解読可能な形でブロック対象リストが保持されないように、URLのハッシュ値として記録されています。 そのため、Web ProxyでのURLチェックはハッシュ値を用いて行われます。
以下、図を作ってみました。
通常の場合

2段階目に進むがブロック対象ではない場合

ブロック対象URLの場合


2段階目に進むがブロック対象ではない場合

ブロック対象URLの場合

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