「取材ポリシー」を公開してみました

2009/5/8-2

このサイトで行う予定の個人的な取材記事の書き方に関しての文章を公開してみました。

取材ポリシー

恐らくかなり「甘い」設定だと思います。 これは、記事の「間違い」を減らしたり、取材される側に意図せずに迷惑をかけないにはこうするのが良いのかも知れないと私が考えている手法です。 また、自分が取材されるのであれば自分が言った事になる文章は事前にチェックしたいという想いからもこの手法にしています。 (とはいえ、自分の場合は事前チェックを必ず要求しているわけではありませんが。。。)

ただ、ある程度は譲らない部分は譲らないようにしたいと考えています。 取材先の広告を書きたいわけじゃないですから。 過度につまらない内容になってしまうようなら公開せずに記事をボツにします。

今までの取材では、こちらの意図を汲んで頂けて「検閲」的な修正依頼を要求してくる方はいませんでした。 「本当は書いて欲しくないですが。。。」といいつつ先方もギリギリのラインを攻めて頂ける事が多いです。 ギリギリのラインを探り合いながら双方の合意形成を目指すのも中々良い物だと個人的には感じています。 万が一、そこで決裂するようならば私が記事を公開せずに取材したという事実も公表せずにいれば問題も起きないと考えています。

確認している理由

私のまわりでは、メディアの取材を受けて記事になった後に文章を見て非常に強い不満を持った経験を持つ人が結構います。 例えば、「○○が中心になって行った」とか「○○が一人でやった」とか「○○を発明した」などの経過や人間関係や組織的な表現のニュアンスが曲解されてしまってインタビューをうけた人の立場が組織内で悪くなったり、技術的に間違った事を行っているような書き方をされてしまって恥ずかしいという事例があります。 全ての取材でそのような事が発生しているわけではありません。 しかし、事例としては少なかったとしてもそのような事例は結構記憶に残る気がしています。

取材をする方の立場になってみて、このような問題を避けるには取材した相手に聞くしかなさそうだと感じるようになりました。 例えば、協賛組織の並び順とか、活動が行われた時系列などは外部の人ではわかりにくいです。 また、自分が専門じゃない分野では話を聞いても微妙な間違いを書いてしまう事が多いです。 自分がある程度知っている技術であっても、逆に変な補間をして過度な技術主張を行った文章になることもあります。

さらに、技術者に直接取材をしていると、話が盛り上がってしまって機密事項をうっかりと話してくれてしまう事があります。 どこまでが機密だかは私には判断し兼ねる場合が多いので、判断して頂くという形になることが多いです。 まあ、これに関してはインタビューをうける側の意識の問題で先方の失言と言えばそうなのですが、ちょっとした情報量の違いのために誰かの立場を悪くしたいわけではないので、それはそれでチェックしてもらえばいいと考えています。

問題点

この手法の大きな問題点は、この手法だと「批判的」な事を書き難くなる事です。 ただ、批判的な事を書く時には、きっと私は訪問取材をしません。 訪問して話を聞いてから書く場合、かなり純粋に相手に興味がある場合が多いです。

最後に

ということで、このような手法での取材を今後も続けて行こうかと考えています。 この手法で何か問題が発生したら、またポリシーを丸ごと考え直そうかと思います。

なお、私はこの手法を他人に推奨するつもりはありません。 結構面倒な方法ですし、他の方は他の方が良いと思われる独自の方法で取材を行われるのが良いような気がしています。

最近のエントリ

過去記事

過去記事一覧

IPv6基礎検定

YouTubeチャンネルやってます!