リンク2.0

2008/2/4

Google社がSocial Graph APIをリリースしていました。 ソーシャルな繋がりを検索するためのAPIだそうです。

このAPIを見ていて「Webページからリンクを張るときに、リンクの意味を著者が定義するのが当たり前になる日が来るかも」と思いました。 現在は、rel="nofollow"をつけるかつけないかを考える人がいる程度だと思いますが、将来はもっと複雑な意味付けをする人が増えるのかも知れないと妄想してみました。 その「将来」が5年なのか、10年なのかはあまり良くわかりませんが、近すぎず遠すぎずな将来と予想してみました。 なお、いつもの事ではありますが今回の妄想もあまり根拠はありません。

Social Graph APIの仕組み

どうやってソーシャルな繋がりを検索するのだろうかと不思議に思ったのですが、どうも各Webページ製作者があらかじめ指定するものであるようです。 仕組みとしては、XFN (XML Friends Network)やFOAF(Friend of a Friend)を使っています。

今まで知らなかったのですが、XFNやFOAFはmicroformatsと呼ばれるものの一部であるようです。 microformatsとは何かを非常に大雑把に言うと「rel="○○"」の○○部分である気がします。 一番知られているのは恐らく、検索エンジンが対してリンクとしてカウントしないよう(クロールしないように)に指定する「rel="nofollow"」ではないでしょうか。

XFN

XFNは、「人」との「関係」をXHTMLのリンクに表現できるようにするものです。 例えば、以下のようなパラメータがあります。

カテゴリ
friendship (at most one) friend acquaintance contact
physical met
professional co-worker colleague
geographical (at most one) co-resident neighbor
family (at most one) child parent sibling spouse kin
romantic muse crush date sweetheart
identity me

例えば、



<a href="http://www.crypton.co.jp/mp/pages/prod/vocaloid/cv01.jsp"
    rel="sweetheart spouse">初音ミク</a>


というXHTMLで「初音ミクは俺の愛する嫁」と表現できるわけです。

なお、Webページ内でXFNを有効にするには、headタグ内にprofileを追加する必要があります。



<head>

  を↓に

<head profile="http://gmpg.org/xfn/11">


FOAF

FOAFは友達の友達といったソーシャルな関係をRDFで表すためのものであるようです。 公式サイトに、ベーシックなサンプルとして、以下のRDFが記述してありました。 (一部省略しています。)



<foaf:Person rdf:about="#me" xmlns:foaf="http://xmlns.com/foaf/0.1/">
  <foaf:name>Dan Brickley</foaf:name>
  <foaf:mbox_sha1sum>241021fb0e6289f92815fc2</foaf:mbox_sha1sum>
  <foaf:homepage rdf:resource="http://danbri.org/" />
  <foaf:img rdf:resource="http://rdfweb.org/people/danbri/d-small.jpeg" />
</foaf:Person>


Goolge Social Graph APIから連想したもの

今回のGoogle Social Graph APIを見ていて「検索結果は今よりももっと人為的に作り上げていくものになっていくかも知れない」と思いました。

現在のAタグのリンクはrel=nofollowを入れるかどうか以上のことは考えないという人が多いと思います。 しかし、将来的には検索エンジンに「正しく結果を反映してもらうために」という名目で、relアトリビュートに色々入れるようになってくるのかも知れないと思いました。

例えば、ブログに対する引用であれば以下のように記述するかも知れません(relの値部分はかなりいい加減です。。。)。



<a href="http://hogeradomain.jp/" rel="blog 引用">


さらに、サイト内のUI用(ナビゲーション用)のリンクは、ナビゲーションであると明記したり、サイト内のトップページや「サイトマップはここですよ」といった表現もリンクに含んで書く事を求められる日が来るのかも知れないと思いました。



<a href="/" rel="toppage">トップページ</a>
<a href="/programming/" rel="navigation"><img src="p.png"></a>
<a href="/sitemap.html" rel="sitemap">サイトマップ</a>


また、これらが発展していくと、任意のアトリビュートをリンクの「意味」として入れたくなってくると思います。 そのようなリンクの「意味付け」に近いのが、現在のソーシャルブックマークで使われるタグだと思います。

もしかすると、将来的にはAタグの中にタグを表現するアトリビュートが標準化され、ソーシャルブックマークの標準機能として実装されるのかも知れないと妄想してみました。 (もしかして、既にそういう標準ってあります???)

まあ、それと検索エンジンスパムとの関係がどうなるかという話もありますが。。。 このような感じで、将来はWeb2.0的に「リンクの意味」を各Webページの作成者が作り上げていく時代が来るのかも知れないと妄想してみた今日この頃でした。

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