MPLS用のICMP拡張
久々にRFCを読んでみようと思って最近のRFCリストを見ていたら、面白いものが出ていました。 MPLS用にICMPを拡張するというものでした。
RFC4950 : ICMP Extensions for Multiprotocol Label Switching
このRFCでは、MPLSのLSR(Label Switching Router)がICMPに情報を追加できるようにするための拡張を解説していました。 結局はICMP上に乗せるデータのフォーマットが書いてあるだけなので、非常に短い文章ですが、Figure 1のtracerouteサンプルが面白いと思いました。
> traceroute 192.0.2.1
traceroute to 192.0.2.1 (192.0.2.1), 30 hops max, 40 byte packets
1 192.0.2.13 (192.0.2.13) 0.661 ms 0.618 ms 0.579 ms
2 192.0.2.9 (192.0.2.9) 0.861 ms 0.718 ms 0.679 ms
MPLS Label=100048 Exp=0 TTL=1 S=1
3 192.0.2.5 (192.0.2.5) 0.822 ms 0.731 ms 0.708 ms
MPLS Label=100016 Exp=0 TTL=1 S=1
4 192.0.2.1 (192.0.2.1) 0.961 ms 8.676 ms 0.875 ms
Figure 1: Enhanced TRACEROUTE Sample Output
JuniperとかCiscoの人がEditorなので、実際に使われるんだろうとなぁと思いました。 というか、実はもう既に使われてたりします?
今後、このようなMPLSラベルが記載されたtracerouteの結果を見るような事があるんですかね。 まあ、ネットワーク運用をやっている人しか見ないかも知れませんが。。。 (という事は私は一生このようなtraceroute結果を見ないかも知れませんが。。。)
IPプロトコル番号1番という最古のプロトコルに今も拡張が行われているというのは面白い事だなぁと思ってしまう今日この頃でした。
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