100Gを通せる多芯マルチモードファイバ
24芯のMPO(Multifiber Push On)コネクタのマルチモードファイバです。 1本のファイバに複数のコアがあるわけではなく、24本のファイバが束ねてあります。 100GBASE-SR10です。


12芯MPOコネクタ
MPOコネクタには、嵌合(かんごう)用ピンがあります。

片方が2つのピンがあるオスで、もう片方がメスです。 その間に、光が通る芯が配置されています。24芯は12芯が2列、12芯は1列です。 各芯は穴が空いているようにも見えるのですが、実際は少し芯が盛り上がっています(指で触ってもわからないぐらいの盛り上がりなので、触って確認しないで下さい)。

24芯MPOコネクタ
24芯のうち、外側1列2個の合計4個の芯は使われていません。 TXとRXそれぞれ10Gずつで、合計100Gになります。
12芯バージョンは、100G未対応で、40GBASE-SR4対応です。 こちらも24芯の100Gでの扱い同様に、各芯は10Gずつです。 外側4個ずつが使われており、内側の4個は使われません。 左側4個がTXで、続く中央4個が未使用、最後の右側4個がRXです。


QSFPモジュール
24芯ファイバは、ShowNetの幕張側ボーダールータの会場側(エクスターナルではない側)のJuniper MX480およびCisco NCS6000に刺さっています。 その他、それらのルータからさらに会場側へと向かうネットワーク機器への接続で利用されています。
なぜ、このような光ファイバが開発されているのかですが、マルチモードファイバで40Gや100Gを実現するための工夫のひとつだったりします。 シングルモードファイバであれば、100GBASE-LR4のように各25Gを4波長で一芯に乗せる規格がありますが、マルチモードファイバでは複数波長を一芯に乗せるのではなく芯数を増やす方式が主流です。

シングルモードファイバとマルチモードファイバでケーブルそのものの価格は、そこまで大きな差ではないことが多いのですが、トランシーバの価格がマルチモードファイバ用の方が安価に製造が可能です。 こういった背景から、マルチモードファイバでの40Gや100Gを実現する手法として、このような12芯や24芯のマルチモードファイバが利用されているようです。
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