Yahooの威力

2007/9/3

404 Blog Not Found:それにつけてもYahooの威力よ (*1)」でご指摘を頂きましたので状況報告をします。

まず、結論から書くと「状況が把握できなくなるぐらい破壊力がありました」という感じです。 昨日の夜は酒を飲んで寝てしまっていた関係で、気がついたのは本日朝です。 朝起きたら何かが起きているという雰囲気があっても何が起きているのか良くわかりませんでした。

はてなのブックマークを見ると何故か数日前の記事に対するブクマ数が増えているのと、ちらほらとサイトトップへのブックマークがついていました。 「どこかで紹介されたのかな?」と思い、自作のアクセスログ解析スクリプトを回してみるも反応なし。 「あれ?妙に重いなぁ???」と思い中断しました。

何だか多少怖くなってきて、対象の記事を見ると激しいスクロールと共に山のようなコメントが入っていました。 後から確認すると、コメント入力で「確認」という漢字入力が必要であると気がつかずに弾かれたコメントが100個ぐらいになっていました。 Captchaモドキがあると入力失敗する人も多数出るという事がわかりました。 「かくにん」と日本語で入力していたり、1111などの意味の無い文字列を入れながらも名前とコメントは日本語というのもありました。 一番多かったのは確認用フォームを空欄でそのまま書き込みをしようとしているコメントでした。

原因を探しているうちに、Yahooのトップページからリンクされているということに気がつきました。 正確には、アメーバニュースの記事で「勝者と敗者の違い」が紹介されていて、その記事がYahooのトップページに表示されていました。

Yahooのトップに来ていた時間はわかりませんが、バックナンバーページによると、Yahooでの掲載開始時間は9月1日(土)22時13分〜9月2日(日)9時3分のようです。 朝8時ぐらいに発見してびっくりしていましたが、10時頃にはアクセス数はかなり減少していました。

結局、Google Adsenseの統計しか見られる情報は無く、その統計ではサイト全体で35万PV、ブログコーナーで32万PVになっていました。 (このサイトはAnalyticsを使っていません。) 普段は1ヶ月でそれ++ぐらいのPVなので、1か月分が12時間ぐらいでどっと来た感じになると思います。 これが平日昼間だったら、もっと恐ろしいことになっていたと思うので、休日夜間でよかったと思いました。

朝8時時点での状況しかわかりませんが、8時ぐらいの時点では5回のうち1回ぐらいは503 Service Unavailableになっていました。 このサイトは月額2635円というランクのホスティングサービスを利用しています(ただし、ドメイン代は別料金です)。 (NTTスマートコネクトのレンタルサーバ *2)

ホスティングサービスを選ぶときには、できるだけバックボーン回線がしっかりしていて、値段が安くて、機能が豊富なサービスを選んだつもりです。 しかし、選んだサービスのクラスを見てもわかる通り、あそこまでの閲覧が発生するのは想定外でした。 1日数万アクセスであれば今まで全く重さを感じる事はありませんでした。 しかし、共用の低価格サービスでは1日数十万PVを捌くのは難しいようです。 (1日○万というのが本質ではなく、恐らくは1秒間に○○アクセスというバースト性のあるトラフィックがどれだけ捌けるかの方が重要であるような気もします。)

ただ、Adsenseのログに35万PVが出ているという事は、少なくともそれだけの回数は503にならずに表示できたという事は言えるとも思います。 月額2635円でそれなら、まあ、それでも良い方であるような気もします。 (リンク先の記事がたまたま写真が一つも無い記事であったことや、記事を毎度再構築しないようにブログプログラムを書いていたということが幸いしたということもあるのかも知れません。)

今回、Yahooの吐息でサーバがノックダウン寸前状態になりましたが、Diggなどで人気になった個人サイトが軒並み閲覧不能になっていくという状況が「こんな感じなのかなぁ」と思いました。

あと、今回の状況を見て思ったのが、「Yahooなどの超巨大PVを誇っていて短時間でリンク先が変わるサービスなどを監視しながら、保護する先を動的に変更するCDN(or Webキャッシュ)の仕組みをうまく作れないのだろうか?」というのを思いました。 ただ、下手にcacheを働かせてしまうと個人サイトでログが残らないなどの問題が発生するかもしれないので、色々と考慮が必要そうだと思いました。 やるとすると、超大手サイトに関連してしまったがために503を出しているページを救ってあげるというところですかね。

場合によっては「503の時には救ってあげるけど、そのときには3回に一回はAdsenseのIDをうちの会社に変えさせてね」という契約を様々なサイトと結んでまわるサービスならアリかなぁ、などとも考えてみました(AmazonのアソシエイトIDもしくはその他でもOKだと思います。)。 「サーバ運用者が努力して頑張っているんだぜぇ」という現状に対して「Web2.0だぜぇ、そこがチャンスだぜぇ」と思って入ってくれるCDN(Contents Delivery Network)企業があったら、サイトを見る人も運用する人もCDNやる人も全員うれしいかも知れない楽しいシステムが構築できるのかもと妄想してみました。 まあ、今までCDNというのは主に恐竜の頭をお客様にしていたと思われるので難しいような気もしますが。。。

以上、今回の報告と同時に最後の方は妄想でした。

(*1) 他サイトの状況変化とその原因を即座に発見し、早速記事にしてしまうというのは凄いと思いました。

(*2) アフィリエイトリンクです。 折角なのでValueCommerceリンクにしてみました。 アフィリエイトリンクを踏むのが嫌な方は「スマートコネクト」で検索してみてください。

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