Twitter Loves Japan

   このエントリをはてなブックマークに登録    2017/6/20-1

BBIX BGP Meeting 2017 Summerにて、TwitterのTim Hoffman氏が「Twitter loves Japan」という発表を行いました。 そこでは、Twitterの行っている独自CDNの紹介、日本におけるユーザトラフィックの特徴などが紹介などもされていました。発表そのものは、日本国内のASに対してBGPでのピアリングを呼びかけるというものです。

一部ネット界隈では「ギガが減る」という表現がホットな話題ですが、BBIX BGP meetingにおけるTwitter社とSpotify社による発表されたユーザトラフィックにおいても、そういった状況が示されているのが個人的には興味深かったです。Spotify日本進出の発表に関しては別途記事を書く予定です

日本はTwitterを非常に多く使っている

Tim Hoffman氏によると、Twitterでは、日本が最も大きなトラフィックを生み出しているとのことでした。 「Twitterが落ちるとしたら日本で発生した何かが原因で落ちる」と言われているぐらい、日本発のトラフィックが多いそうです。

なかでも、日本の年越しに行われる、いわゆる「あけおめTweet」が最も大きなバーストトラフィックになります。 あけおめTweetは、あまりに規模が大きいため、Twitter社は日本の新年に向けて容量のスケールアップしつつ準備をします。 そして、そのスケールアップによって世界中全てのイベントに対応できていると発表されました。

発表中には新年の話だけでラピュタへの言及はなかったので、休憩時間にラピュタ(英語ではCastle in the Sky)に関して質問したところ、それで落ちたことは覚えているとのことでした。ただ、発生するトラフィックの規模は新年の方が圧倒的に大きいそうです。

Twitter社が観測している日本でのユーザトラフィックには、米国などとは違った傾向があるということも紹介されていました。 日本では、月初めに利用量が3割4割多く、月末はトラフィックが少なくなります。 そして、月が変わるとトラフィックが戻ります。 最近、巷で話題の「ギガが減る」という状況が、海を越えた海外コンテンツ事業者によって観測されているというのは、非常に興味深いです。

Twitterの運営しているCDN

Twitterが扱うトラフィックは、急激に成長しています。 2年半前はテキストと写真だけだったので、トラフィックの量が多くなかったのですが、今は、ビデオ、ライブストリーミングがあります。スポーツイベントやテレビ番組などのストリーミングも行われるようになり、トラフィックが急激に増えました。

広告を配信したいときに広告主に対して入札を行うAd exchangeというものがあり、入札ひとつに対してTCPセッションが1万本張られます。

それらのトラフィックをさばくために、Twitterは複数のネットワークからの配信を行っています。 インハウスとなるAS 13414内部で運営するCDNと、トラフィックのオフロード先として外部のCDNの両方を使っています。 サービスの内容によって配信されるCDNが異なります。

自前のネットワークは、APIやWebサイドのリクエスト、画像、ビデオ、広告などを行っています。 画像、動画、ライブストリーミングなどは外部のCDNからユーザへと届けられます。

現時点では、ライブストリーミングは自社ネットワークでは行っていないものの、それを自前ネットワークに入れるとなるとスケールアップが必要であるとのことでした。 これから1年間で、非常に大きくなっているトラフィックをスケールアップする必要があると述べられていたので、現在外部CDNから行われているトラフィックオフロードを減らしていく方向なのかなと、発表を聞いていて思いました。

Twitterとのピアを呼びかけ

この発表はBBIX主催のBGP Meetingなので、主題はBGPのピアリングです。 あけおめTweetに対応することも含め、毎年インフラの拡張を行ってきたものの、全てのトラフィックをBGPのトランジットだけでさばくのは無理であるという説明が続きます。 トランジット事業者は、通常は8割ぐらいの状況で運用されているので、急激にトラフィックが大きくなるバーストトラフィックには対応できないことがあるとTim Hoffman氏は説明していました。 同時に、「トランジットは高くつく」とも言っていました。

そこで、ピアリングが必要になってくると。

Twitter社の国内インフラ所在地

Twitter社の日本国内インフラは、現時点では東京に集中しています。 EquinixのTY1とTY2に40ラック分のラックがあります。 サーバ数としては数百台規模です。 大手町の金融街にあるEquinixのTY4にも新たな拠点を構築中です。

さらに、大阪にも新たな拠点を構築することを検討中ですが、BGP Meeting参加者に対して「どのビルが皆様にとって都合が良いのかに関して意見を求めます」と言っていました。 BGPのピアリングを行うには、他のASがどこを拠点にしているのかも大きな要素なのです。 その後の会場とのやりとりでは、エリアは堂島が最有力候補のようです。

Twitterとピアを

Twitterとビアする際の基本的な情報は、peeringdbに掲載されています。 ピアをするにあたり、Twitter側は100Mbpsしかもとめないとのことでした。

Twitterは、日本国内のネットワークに関しては、トランジットの方が品質が高くなる場合を除き、東京でのピアリングを勧めています。 たとえば、Twitterとのピアリングが米国でしか行えず、日本国内でトランジットがあるのであれば東京でのトランジットを勧めています。 ただし、ユーザにとってはピアの方が良いので、なるべくピアをお勧めしたいとのことでした。

日本国内でTwitterと接続するために利用可能なIXは、Twitterによる優先度順に、BBIX Tokyo、JPNAP Tokyo、Equinx Tokyoです。 1Gbit以上のトラフィックであれば、直接のプライベートピアも受け付けるそうです。

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