異次元空間Interop Tokyo

2010/6/10-3

Interop ShowNetの記事を書いていて、ふと思ったのですが、そういえば一昨年にネットワーク仮想化に関しての記事を初めて書きました。 そのときは、ネットワーク仮想化が何のために役に立つのか、良くわかりませんでした。 取材したベンダの人に「ネットワークを仮想化して何が嬉しいんですか?」と質問しても、煙にまかれただけで、あまりまともな答えは返ってきませんでした。

しかし、今年のInteropでは、ShowNetでも、出展社ブースでも、ネットワーク仮想化が何故便利で、どうやって使えるかが明確に述べられているように見えます。 ネットワーク仮想化という概念とともに、用途も熟れて来た気がしています。 幕張メッセ全てを貸し切っていた数年前と比べると、明らかに規模が目に見えて縮小しているInteropですが、今年は私にとって「当たり年」でした。 出展社を回っていても、色々と「お!」と思える製品展示があります。 用途があまり理解できなかったり、用途に感情移入出来ないといった製品が少なかった気がします。

会場で久々に会った知人とも「今年は製品が面白いよねー」という話をしましたが、でも、恐らくその「面白い」というツボは、ちょっとマニアックかも知れないと思います。 なので、「今年は当たり年かも」と言っても、同意しない人も多いような気もしていますが。

デジタルサイネージ

今年の展示で去年と大きく違ったと感じたのが、DSJ(デジタルサイネージジャパン)周辺です。

秋葉原や品川の駅で普通にデジタルサイネージが使われるようにもなったという世の中の流れもあり、凄い勢いを感じる展示が多かったです。 私は、その分野のことは良くわからないので、技術的に最新であるかどうかはわかっていないのですが、去年と比べると各種展示品のレベルが明らかに上昇していました。 ブース造作の気合いの入れようが凄いと感じる出展社もありました。

さらに、今年はネットワークとデジタルサイネージの連携も色々ありました。 今後、デジタルな看板がネットワーク化されて行くのが必然であるという未来を感じました。

2年で世界というか価値観が変わり過ぎかも。。。

話をShowNetに戻すと、最初に私が「仮想化」に関しての取材をしてから2年が経過した今年のInterop ShowNetでは、たとえば、バーチャルシャーシを活用した冗長構成が当たり前のように採用されています。 「STP(Spanning Tree Protocol)を使うよりも安定するし、今やあれもこれもバーチャルシャーシ使えるから使っとこうか?」ぐらいの勢いを感じます。

しかし、ふと我に帰ると、恐らくバーチャルシャーシをバシバシ使うというのは、まだそんなにデフォルトとも言えなさそうです。

2年前は、バーチャルシャーシが利用可能な機器を慎重に一生懸命選んで、目玉展示として出していました。 去年は、いくつかの型番が安定してきたので、L2でのバーチャルシャーシ採用箇所が増えて来たぐらいでした。 今年は、もう普通に使ってる感覚です。

さらに見ていると、10Gbpsのネットワークインターフェースも、何ら珍しいものではないような感覚に陥ります。 色々な記事を見ていると「やっと10GbEが手頃になりつつあるから、これから普及しそうだ」という記述が多いのですが、Interopにいると「10GbEなんて8年前ぐらいの話しても。。。」ぐらいの温度差を感じます。

100GbEに関しても、恐らくそのような流れになりそうです。 Twitter上の意見を見ていると「Cisco CRS-3とCRS-3で繋いでるけど、それって相互接続じゃないよね?」という発言を、ちらほら見ます。 今年は、標準化完了前の、とにかく珍しい100GbEインターフェースが展示されているだけでも凄いという状況があるのですが、恐らく来年は複数ベンダによる100GbE相互接続になる気がします。 そして、その次の年は、何事もなかったように、やたらと100GbEが使われまくっているかも知れません。

あと、もう一つ来年ぐらいに「わかりやすく」なってそうなのがEther OAMです。 去年は「動くかどうかわからないけどやってみる」というフェーズでしたが、今年は、「実用に近い状態で運用を行うにはどうすべきか?」という取り組みのように見えました。 来年は恐らく、もっと洗練された形で、当たり前のようにEther OAMが使われてそうです。

このように、Interopの環境を見ていると異次元空間であることを一瞬忘れかけます。 しかし、家に帰って我に返ると、また普通の感覚の生活へと戻って行きます。

あと、余談ですが、そこに居る人も異次元だという噂もあります。 しかし、異次元な人々と時間を共有して異次元の世界に足を踏み入れるには、STM(Shownet Team Member)などに応募して2週間がっつり一緒に過ごしたりしないと難しいというのもあり、異次元空間が異次元であるのは異次元であるからだという、当たり前な結論に達したところで、この随想を終わりたい思います。

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