トップレベルドメイン大幅増加へ、ICANNが申請リスト公開

   このエントリをはてなブックマークに登録    2012/6/13-5

ICANNが、新gTLDとして申請されたトップレベルドメインに関する情報を公開しました。 申請されたトップレベルドメイン数は1930、申請を行った組織は751でした。 全ての申請が通るわけではないのですが、これまで数年で数個程度しか増えて来なかったgTLDが大幅に増加することはほぼ確実です。


ICANNによる記者発表会ネット中継の様子

なお、ICANNでの審査費用は18万5千ドル(1ドル90円と考えると1665万円)です。 gTLDを取得した後にも、運用のために各種費用がかかります。 四半期ごとに6250米ドルの固定手数料および、その後のドメイン登録および更新ごとに発生する取引手数料0.20米ドルの2種類の手数料がかかります。

AppleがAPPLE、GoogleがGOOGLE、MicrosoftがMICROSOFT、ORACLEがORACLE、百度がBAIDUなど、様々な企業が自社ブランド名を申請しています。 トップレベルドメインを申請している日本企業としては、以下のものがありました。

  • CANON
  • FUJITSU
  • MITSUBISHI
  • NHK
  • NICO(ドワンゴ)
  • NTT
  • NISSAN,DATSUN
  • PANASONIC
  • SAKURA(さくらインターネット)
  • SOFTBANK
  • SONY
  • SUZUKI
  • KONAMI
  • TOSHIBA
  • TOYOTA
  • YODOBASHI
  • 他、色々

Amazonから依頼を受けたコンサルタント?の申請

公開されたリストを見ると、様々な企業が様々なトップレベルドメインを申請していますが、ひときわ目立つのがAmazonの依頼を受けたコンサルタントと予想される申請です。 申請には「Amazon」とあるり、申請者のWebサイトを見ると「Amazonに対してコンサルティングを行っている」とあるのですが、実際にAmazonから依頼されてやっているのかどうかは不明です。

Amazonからの申請であると主張されているトップレベルドメイン申請は70を越えます。 ()で示している数字その文字列を申請している申請の数です。 たとえば、APPは13組織からの申請があるので競争になります。

AMAZON、APP(13)、AUDIBLE、AUTHOR、AWS、BOOK(9)、BOT、BOX(2)、BUY(5)、CALL、CIRCLE、CLOUD(7)、COUPON、DEAL(2)、DEV(2)、DRIVE、FAST、FIRE、FREE、GAME(5)、GOT、GROUP(5)、HOT(3)、IMDB、JOT、JOY、KIDS(2)、KINDLE、LIKE、MAIL(7)、MAP(3)、MOBILE(3)、MOI、MOVIE(8)、MUSIC(8)、NEWS(7)、NOW(6)、PAY、PIN、PLAY(4)、PRIME、READ、ROOM、SAFE、SAVE、SEARCH(4)、SECURE(2)、SILK、SMILE、SONG、SPOT(3)、SHOP(7)、SHOW(4)、STORE(7)、TALK(2)、TUNES、TUSHU、VIDEO(4)、WANGGO、WOW(3)、YAMAXUN、YOU(2)、YUN(2)、ZAPPOS、ZERO、アマゾン、クラウド、ストア、セール、ファッション、ポイント、家電、書籍、通販、食品、(その他IDN 1つ)

Googleによる申請

Googleによる申請も多いです。 100以上あります。

ADS、AND、ANDROID、APP(13)、ARE、BABY(4)、BLOG(8)、BOO、BOOK(9)、BUY(5)、CAL、CAR、CHANNEL、CHROME、CLOUD(6)、CORP(6)、CPA(6)、DAD、DAY、DCLK、DDS(2)、DEV(2)、DIY(2)、DOCS(2)、DOG(3)、DOT(2)、DRIVE(2)、EARTH(2)、EAT、ESQ、EST、FAMILY、FILM(3)、FLY、FOO、FREE(5)、FUN(3)、FYI(2)、GAME(5)、GBIZ、GLE、GMAIL、GMBH(6)、GOO(2)、GOOG、GOOGLE、GUGE、HANGOUT、HERE、HOME(11)、HOW、INC(10)、ING、KID、LIVE(3)、LLC(7)、LLP(4)、LOL(2)、LOVE(7)、MAIL(7)、MAP(3)、MBA(3)、MED(4)、MEME、MOM(3)、MOTO(2)、MOV、MOVIE(8)、MUSIC(8)、NEW、NEXUS、PAGE、PET(2)、PHD(2)、PLAY(4)、PLUS(2)、PROD、PROF、RSVP、SEARCH(4)、SHOP(7)、SHOW(4)、SITE(5)、SOY、SPOT(4)、SRL(2)、STORE(7)、TALK(2)、TEAM(4)、TECH(6)、TOUR、TUBE(3)、VIP(6)、WEB(7)、WOW(3)、YOU(2)、YOUTUBE、ZIP、みんな、グーグル、谷歌

GOOはNTTレゾナントとGoogleの、TALKとYOUはAmazonとGoogleの一騎打ちです。

その他、APP、BOOK、SHOP、CLOUDなど、AmazonとGoogleの両方が申請を行っている文字列は色々あります。

競争が発生している文字列

競争が発生しているトップレベルドメインとしては、たとえば以下のものがあげられます。 .DOCSを巡ってGoogleとMicrosoftの一騎打ちというのもあります。 .LIVEの申請数は3ですが、そのうちの2つはGoogleとMicrosoftです。

  • APP(13)
  • ART(10)
  • BLOG(8)
  • BOOK(9)
  • BUY(5)
  • CLOUD(6)
  • CORP(6)
  • DESIGN(8)
  • FREE(5)
  • GAME(5)
  • HOME(11)
  • HOTEL(7)
  • INC(10)
  • LAW(6)
  • LLC(7)
  • LOVE(7)
  • LTD(7)
  • MAIL(7)
  • MOVIE(8)
  • MUSIC(8)
  • NEWS(7)
  • NOW(6)
  • PLAY(4)
  • SALE(5)
  • SHOP(7)
  • STORE(7)
  • STYLE(5)
  • TECH(6)
  • VIP(6)
  • WEB(7)

性的な意味を持つ文字列のトップレベルドメイン

これまでgTLDで最も揉めたドメイン名といえば、恐らく.xxxだろうと思います(.xxxを管理するICM Registryは、ADULT、PORN、SEXの3つを今回申請しています)。 キリスト教のロビー団体がブッシュ大統領を動かして、米国大統領がICANNに圧力をかけて.xxxの申請が通らなかったこともありました。

以下の文字列も議論を呼びそうです。

  • ADULT (ICM Registry)
  • GAY (United TLD Holdco Ltd., dotgay llc, Top Level Design, LLC, Top Level Domain Holdings Limitedの4組織)
  • PORN (ICM Registry)
  • SEX (Internet Marketing Solutions Limited, ICM Registryの2組織)
  • SEXY (Uniregistry, Corp.)

日本の地名

申請されている日本の地名としては、以下のようなものがありました。 ()内は申請者です。

  • KYOTO(京都コンピュータ学院)
  • NAGOYA(GMOレジストリ)
  • OKINAWA(BusinessRalliart inc. / 申請者のメールアドレスはGMOレジストリ)
  • TOKYO(GMOレジストリ)
  • YOKOHAMA(GMOレジストリ)
  • OSAKA (InterlinkとGMOレジストリの一騎打ち)

IDN gTLD (日本語として解釈可能なもの)

申請されているIDN gTLDのうち、日本語として解釈可能なものは、以下のようなものがありました(一部は「日本語」というよりも「漢字で日本語としても意味が通じるもの」)。

みんな、アマゾン、クラウド、グーグル、コム、セール、ファッション、ポイント、一号店、世界、政府、書籍、通販、食品

6月13日にリストが公表された経緯

今回のgTLD申請結果リスト公表は当初4月30日に予定されていました。 しかし、TAS(The TLD Application System)にバグがあり、申請〆切の12時間前にTASが停止してしまいました。 TASのバグを修正し、仕切り直しをした結果申請〆切が伸びたので、gTLD申請結果リストも延期されました。

最後に

これらのgTLDは、まだ決定したわけではありません。 これから審査が開始されますが、どのような順番で審査が行われるかが検討されます。 申請数が500以上だった場合に、審査の順番を検討することになっていましたが、申請が1930だったためです。

審査そのものは、申込者の適正と、申請された文字列に関してそれぞれ行われます。 60日間の意見募集があり、申請された文字列やgTLDプログラムそのものに対しての意見を送ることも可能です。 その後、7ヶ月の異議申し立て期間がありますが、異議申し立てがない文字列のほうが速やかに審査が進むそうです。

記者発表では、今年の年末か来年初頭にある程度結果がでると述べられてました。 さて、これから色々な議論が発生しそうですね。 どうなるんですかね。。。

なお、gTLDを増やす方法を検討する必要があったことがICANN設立の経緯としてあったことを考えると、色々複雑な話だとは思います(参考:ICANNの歴史)。 また、今回のリストを見ると、いわゆる「コンサルタント」が非常に大きな役割を果たしていると思われる申請が多いのがわかりますが、そういった組織からの意見もICANNでの議論に大きな影響を与えたのではないかと予想しています。

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