Twitterってテレビなんじゃないかな?

   このエントリをはてなブックマークに登録    2009/9/17-2

色々考えているうちに、ネット上に存在しているサービスの中でTwitterが一番テレビに近いのではないかと思い始めました。 テレビは基本的に一方的に受信しつつ、視聴者が非常に受動的になるメディアですが、Twitterもそれに近いのかも知れません。

投稿数が多い

Twitterでブログや他のWebサービスと違うのは圧倒的な投稿数だと思われます。 この投稿数の多さは、140文字という制限から来ています。

ブログやオンラインメディアの記事は文字数制限が無いので、好きなだけ長く書く事が可能です。 そのため、文章を推敲する時間がかかり、新しい記事を仕上げるのにそれなりの時間がかかります。

しかし、Twitterであれば140文字以内という短さが前提となっているため、脊髄反射的に書いて投稿出来てしまいます。 自分から何か軽い発言を投稿する事も可能ですし、他人が書いた何かに対しての応答という形もあります。

とにかく気軽に短い文字列を大量に投稿できるのがTwitterの特徴です。

途切れの無い情報のシャワー

多数のユーザによる大量の投稿がもたらすのは、途切れのない「つぶやき」のストリーム(水流)です。 読者の視点で見ると、それらは自分から求めるのではなく、どこからともなく振ってきます。

このような「つぶやきのストリーム」は、まさにシャワーから出て来る水流のように読者へと降り注ぎます。 「つぶやき」単体は、それぞれ何らかの「情報」を抱えているため、読者から見ると常に情報のシャワーに晒されている感覚になります。

刺激の方向性が多様

ストリームとして流れて来る「情報」は、それぞれが単体毎に読者の脳を刺激しますが、読者側はひたすら受動的に情報が流れてくるのを待ちます。 ある意味、ひな鳥が餌を待っているのと同様で、何か美味しい情報が上から振ってくるのを口を開けて待っています。

「情報」は、ニュースサイトでの衝撃的なニュースである場合もありますし、誰かが何かをしたという噂話の場合もあります。

Twitterで表示される「つぶやき」は、多人数が発言したものを時系列順に並べてあるだけなので、一貫した整合性はありません。 恐らく、読者が受ける刺激の方向性は、あっちに行ったりこっちに行ったりという感じになります。

次から次へと振って来る情報に途切れが無く、方向性もバラバラで変化が多くて刺激が強いので、ついつい中毒的にTwitterのTimelineに常駐してしまいます。 そして、Timelineを眺めていると時間ばかりが過ぎてしまいがちです。

何もしなくても「つぶやき」が振って来る

自動更新してくれるクライアントを使えば、完全に何もせずに多くのつぶやきが自分に振ってきます。

クライアントを使わずにWebブラウザで更新通知を受け取る事もできます。 私は以下のURLを利用してWebブラウザ経由で自動監視をしています。 Twitterの公式検索サービスは、新しい投稿が行われるとポップアップ通知が表示される仕様になっています。 私のTwitterアカウントは、ここのドメイン名と同じ「geekpage」なのですが、「@geekpage」という単語の検索結果をWebブラウザで表示しておけば自動的に新しい投稿を発見してくれます。 す。


http://search.twitter.com/search?q=%40geekpage

上記URLを表示すると、新しい投稿が来たときに「1 more results since you started searching. Refresh to see them. 」という感じのメッセージが出て、ブラウザのタイトル部分も「@geekpage - Twitter Search」だったのが「(1) @geekpage - Twitter Search」と変わります。 例えばブラウザのタブに表示されたタイトルが変化したのを見てからリロードすれば、常にWebでカチカチするような事はせずに済みます。

こんな機能を使いつつ、noticeがブラウザ上でポップアップすると見る、というブラウザの奴隷のような日々を送っています。

アホになる?

「Twitterはユーザをアホにする」という記事がありました。

こういう話はどこかで見た事があるような気がしました。 例えば、Working Memoryの話はテレビが視聴者に与える影響を調査した論文に出て来ることがあります。 テレビが視聴者に与える影響に関する研究は何十年も続けられており、論文も非常に多いです。 例えば、Google Scholarで「television working memory」などの単語で検索すると色々発見できます。

テレビが視聴者に与える影響を研究した論文を見つつ、同じ事をTwitterユーザに対して行ったら面白い結果が出そうだと思いました。

ReTweetがもたらすもの

情報の洪水をさらに際立たせているのがReTweetと呼ばれる転載の文化です。 「面白い!」と思ったものを次から次へと、コピーして次の人に伝えて行くという行為が延々と繰り返されます。

ReTweetされるのは「面白い発言」であるため、ReTweetによってより多くの「面白い事」がTwitter上に溢れるようになります。 絶え間なく楽しい話がシャワーのように振って来る仕組みの一端をReTweet文化が造り上げている面もあるのかも知れません。

このように楽しさを増大させるReTweetですが、人々が無言の中継局としてネット上で黙々と発言を転送していくので、ReTweetは能動的であるようでいて、実は受動的です。 そして、他の人々に対して「面白いネタ」を転送する行為でもあるReTweetは、Twitterの中毒性を上昇させ、より強く人々を受動的にさせているのかも知れません。

フォロー数が多過ぎると完全にテレビ化

Twitterでは、フォローする人数によって自分宛に流れて来るトラフィック量を調整できます。 ただ、「この人おもしろい、あ!この人も。。。あ!!!この人も。。。」と続けていると、徐々にフォロー数が増えて行ってしまいます。 「フォロー返し」などを行っていると、さらにフォロー数は増えて行くと思われます。

気がついたらかなりの人数をフォローしていて、タイムラインが追いきれなくなっている人もいるのではないでしょうか。 追いきれなくなったタイムラインは「見たい時に見る」「見たとき以外は気にしない」というテレビのスタイルに似ているような気がします。

Twitterは新時代の「テレビ」ではないか?

以上のことから、Twitterのような形態のWebサービスは、新時代のテレビのようになるのかも知れないと思いました。 もちろん、自分から発信する部分や双方向的な部分がテレビとは違いますが、Twitterほど受け身な部分が多いWebサービスも少ないのではないかと個人的に感じています。

フォローワーを調整しながら積極的に情報を集めているつもりになりながら、実は超受動的になってそうな気がする今日この頃です。

関連?

2007年11月9日の記事(テレビの仕組み)で紹介したビデオはテレビを強烈に皮肉ったものですが、これらを「Twitter」に置き換えるとどうなるのでしょうか?

とはいえ、Twitterは楽しいんですけどね。

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