著者に価格の42%を還元する電子出版

2009/9/30-2

電子出版の未来が垣間見えるニュースがありました。 個人に対して出版の道が開かれ、出版コストがかからず、販売価格の42%が著者に還元されるという今までは考えられない事が始まったそうです。

The eBook Store at Sony

アメリカではeBookが流行っているという話をチラホラ耳にします。 Los Angeles Timesの記事Retrevoによる調査が紹介されています。 それによると、5人に一人がSony ReaderやAmazon KindleなどのeBookリーダ購入を計画しており、購入を予定している人のうち62%がAmazon Kindle 2もしくはKindle DXの購入を予定し、32%がSony Readerの購入を予定しているとのことでした。 購入を予定していると回答したユーザの多くは35歳以下の男性だったそうです。

現在優位な状況にあるAmazon Kindleですが、Sony側は巻き返しをはかるために無数の個人著者が無料で電子出版を行えるように、2つの組織と提携を開始したそうです。 paidContent.orgの記事に掲載されているsmashwords CEOのインタビューによると、著者は少なくとも販売価格の42.5%を受け取れるそうです。

Amazon Kindleは、ブログ電子出版によって定期購読料を徴収できる仕組みを既に開始していますが(Kindle Publishing)、それとは異なるアプローチです。

このように、誰でも電子出版を気軽に出来るようになれば、文章を書く事によって収入を得る道が多くの人々に開かれるようになりそうです。 さらに、全く紙を扱わずにオンライン上で文章を集めて編集する、電子出版社や電子編集プロダクションが実現できるのかも知れません。 ただし、参入がしやすくなるということは、同時に埋もれやすくなることも意味するので、それで生活をすることの難易度が上昇するという可能性も捨てきれません。

現状では日本で電子ブックの売り上げがあまり上昇していないようなので、アメリカと同じような流れが来るのかどうかは不明ですが、日本でも同様のサービスが実現すれば楽しそうだと思う今日この頃です。

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