学生はネット上で気を抜くべからず
昔から後輩や知らない学生がネット上で色々と撒き散らしているのを見ることがあります。 本人が気づいていないだけである場合もあるので、今回まとめて書いてみる事にしました。
なお、学生であろうが無かろうが気をつけた方が良いと思われるものも含まれます。
何故ネット上で気を抜いてはいけないのか
そもそも、何故ネット上で公開する内容に気をつけなければならないのでしょうか? それは公開することで不利益が生じる可能性があるからです。
高校入試で落ちるかも知れない
最近、茶髪・眉剃りをしていた受験者を高校が落とすという事件がありました。 今回の事件は茶髪・眉剃りが原因でしたが、近い将来「ネット上での言動が高校入試に影響」という事件が発生するだろうと予測しています。
就職活動に影響を与えるかも知れない
就職活動に影響を与える恐れがあります。 実名を公開しつつ、そこで不適切な発言をしていると就職に不利になる場合もあるようです。
「Slashdot : 求人担当者の5分の1は、応募者のネット上での活動をチェックしている」
望まない人を呼び寄せる可能性がある
特に女性は顔写真などを公開していると男性ユーザが多く寄って来る傾向があるように感じています。 顔写真を公開していなかったとしても、いかにも女性だとわかる場合は同様に多くの人が寄ってきます。 中には望ましくない人が寄って来たり、ストーキングされるという場合もあります。
通りすがりの人にボコボコにされるかも知れない
インターネットは学習の高速道路だと比喩されることがあります。 学習だけに限らず、各業界のプロがひしめき合うという意味での「高速道路」でもあります。
普通の学生がネット上で何かを公開するというのは、場合によっては三輪車で高速道路に入るようなものかも知れません。 良く理解していない状態の発言をすると「お前はわかっていない!」と怒り狂った「大人」が乱入してくる場合もあります。 (学生同士で「わかってない!」と言う場合も結構ある気もしますが。。。)
「wikipedia : モヒカン族」や「ネットみのもんた」という単語が最近あるようです。
人生を台無しにしてしまうかも知れない
一生悔むような黒歴史が世界中に拡散しながら保存されてしまうかも知れません。
どのようなところで気をつけるべきか
では、どのような点に気をつけるべきでしょうか? いくつか思いつくものを書いてみました。 これら以外にも色々ありそうです。
大学の課題/レポート
油断しがちなのが大学のレポートです。 授業によっては、レポートの提出者がそのまま公開されてしまいます。
例えば、検索して発見した内容を単純にコピーしただけのレポートを出した場合、それが長期間晒されたままになる恐れがあります。 授業ではコピペがばれなくても就職活動中にバレて問題になるなどの恐れがあります。
さらに、自分の名前を検索したときに登場すること自体が不利益になる人もいるかも知れません。 たまたま名前を知られた相手に自分の出身地や学校を知られるきっかけを与えかねません。 場合によっては、オレオレ詐欺(もしくはスピア型攻撃)などの情報収集用に使われるかも知れません。 (気にし過ぎかも知れませんが。)
ブログ/Webサイト
ブログに不適切な内容を書き込んだことで不採用や解雇されることがあり得ます。 不適切にも様々なものがあります。
例えば、以下の事例では「秘密を守れなかった」ことが理由で就職後11日で解雇されたと報じられています。 Googleと以前勤めていたMicrosoftの福利厚生を比べてGoogleの方が劣っていると書いたりしたそうです。 (ただし、この事例は新卒ではなく転職です。)
CNET: グーグル内部者のブログが一時停止に--問題修正後に復活
twitterなど
twitterは個人の呟きを公開するためのWebサイトです。 多くのユーザが利用しています。 中には公開することを目的としておらず「仲間がいるから入っている」というユーザもいます。
そのようなユーザは、個人情報を無制限に撒き散らす危険を冒さずに非公開設定での利用をお勧めします。 なお、非公開だからといって安心してはいけません。 「非公開」の設定は様々なリスクを軽減してくれますが、未来永劫非公開であることを保障するというものではありません。
バグなどで非公開状態が崩れる可能性も考慮しつつ、書き込む内容を考えましょう。 そもそも他人に知られたときの不利益が大きすぎるものは、証拠が残るところに書き込むべきではありません。
mixiなどのSNS
SNSだと思って安心していませんか? 例えSNSだとしても、自分以外の他人に知られて問題になるような事は書かないようにしましょう。
運営会社のミスで情報が流出する事もあります。 例えば、非公開として設定されていても写真だけは誰でも閲覧可能というバグがありました。 当時、SNS内に掲載していたプライベートでの裸写真が流出してしまったという事件もありました。
掲示板/コメント欄
掲示板やコメント欄は完全に匿名だと信じていませんか? 裁判所の命令がなければIPアドレスだけで身元が知られる事は無いと思っていませんか?
状況が揃えば裁判所命令が無くても個人を特定することは可能です。 匿名掲示板だったり、単なるブログのコメント欄だと思って気を抜いて攻撃的な事を書いてしまったがために、怖い思いをすることもあり得るので注意しましょう。
街頭インタビュー
ネットとは直接関係ありませんが、街頭インタビューで下手な事を言うと危険です。 インターネットの登場前から危険といえば危険でしたが、情報に揮発性がありました。 昔は放送が終わってしまえば忘れ去られていきました。
最近は変な答え方をすると写真がキャプチャされて配布されてしまいます。 YouTubeなどの動画サイトに投稿される場合もあります。 そして、それが延々と残り続ける恐れがあります。
写真
これも直接ネットに出るわけではありませんが、インターネットやWebというものが普及して被害の拡大と拡散が容易になってしまいました。 まず、「絶対誰にも見せないから」という言葉を信じてはいけません。 本人が見せるつもりが無くても、カメラや携帯を落として誰かが拾ったり、PCがウィルスにやられて流出という可能性もあります。
あと、プリクラも注意が必要です。 機器内にデータが残っていてアルバイトの人が流出させるという話もあるようですし、プリクラを持っていた人と喧嘩した腹いせに流出させてしまうという場合もあるようです。
最後に
なお「公開するな」と言っているのではないのでご注意下さい。
わかっていてやっているのであれば、公開することのメリットは非常に多いです。 公開していることによって発生するかも知れない不利益を理解しつつ、意図的に公開しているのであれば公開すべきだと思います。
逆に、何となく考えるのが面倒なので「公開」という設定を選んでいるのであれば「非公開」に設定を変更した方が良いかも知れません。 仲間内での内輪な井戸端会議は、証拠が自動的に保存されないような空間でやる方が安全だと思う今日この頃です。
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