日本国内のP2Pトラフィックが初の減少?
最近は、「P2Pトラフィックそのものは増えているが、Webトラフィックがそれ以上に増えているので割合としてP2Pトラフィックが減っている」という分析(参考:Cisco Visual Networking Index: Forecast and Methodology, 2009-2014)が行われてきました。 しかし、総務省 総合通信基盤局 電気通信事業部 データ通信課によって発表された2010年5月時点での日本国内のインターネットトラフィック試算で、計測以来初めてアップロードトラフィックが減少しました。
「我が国のインターネットにおけるトラヒック総量の把握」より
「総務省:我が国のインターネットにおけるトラヒックの集計・試算」には、今回の主なポイントを以下のように述べています。
- 2010年5月時点の我が国のブロードバンドサービス契約者の総ダウンロードトラヒックは、推定で約1.45T(テラ)(注3)bpsであり、この1年間で約1.2倍(17.8%増)となりました。
- 他方、ブロードバンドサービス契約者の総アップロードトラヒックは、推定で約872.4Gbpsであり、半年間で7.5%減と集計開始以来初めて減少しました。なお、1年前との比較では1.3%増となっています。
- 今回のアップロードトラヒックの減少は、P2Pの利用が減少しウェブサービスに移行したこと等が背景となっていると考えられますが、総務省では引き続き分析を進めてまいります。
今のところ「P2Pトラフィックが減少した」かどうかはわかりませんが、ユーザがP2PからWeb動画サービスへと移行しているかも知れないという可能性を感じる調査結果だと思いました。
最近のエントリ
- Interop 2023のShowNetバックボーン詳解
- Interop Tokyo 2023 ShowNet取材動画
- 「ピアリング戦記 - 日本のインターネットを繋ぐ技術者たち」を書きました!
- 1.02Tbpsの対外線!400GbE相互接続も - Interop ShowNet 2022
- Alaxala AX-3D-ViewerとAX-Sensor - Interop 2022
- SRv6を活用し、リンクローカルIPv6アドレスだけでバックボーンのルーティング - Interop ShowNet 2022
過去記事