我が国のインターネットにおけるトラヒックの集計・試算(2012年11月時点の集計結果)
先日、総務省が昨年11月時点での「我が国のインターネットにおけるトラヒックの集計・試算」を公表していました。
総務省の報道資料には主なポイントとして以下のように書かれています。
・2012年11月時点の我が国のブロードバンドサービス(注4)契約者の総ダウンロードトラヒックは、推定で約1.9T(テラ)(注5)bpsであり、この1年間で約1.2倍(前年同月比19.1%増)となりました。引き続きトラヒックは増加しています。
・他方、ブロードバンドサービス契約者の総アップロードトラヒックは、推定で約666Gbps(前年同月比4.1%増)です。
昨年10月に改正著作権法が施行され、違法ダウンロードが刑事罰化された影響で日本国内のインターネットトラフィックが激減したのではないかと推測している私としては、総務省が公表している「我が国のインターネットにおけるトラヒックの集計・試算」が気になっていました。
(違法ダウンロード刑事罰化と日本のインターネットトラフィックに関する過去記事は以下をご覧下さい)
今回の報道発表文を見る限りは、日本のインターネットトラフィックは増加しているようです。 公表された資料の2ページ目を見ても、アップロードトラフィックが微増しているように見えます。
総務省公表資料より
ただ、6ページ目の「国内主要IX、国内ISPと交換されるトラヒック」を見ると、日本国内で交換されるトラフィックが減っているのがわかります。
総務省公表資料より
B1(In,Out)、B2(In,Out)が減ってるのが、見事に2010年1月(参考)と2012年10月の改正著作権法施行タイミングと一致しているように見えるのが大変興味深いです。
国内ISP同士でのやり取りは減ったけど、海外からのビデオ等を含むWebトラフィック増加の方が大きかったのかなぁという感想です。 本当のところは誰にも解らないのでしょうが、そんな感想を持った今日この頃です。
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