犯罪に関わっているドメインのレジストリによる差し止めを検討@イギリス

2011/9/6-6

イギリスのccTLD(country code Top Level Domain)である「.uk」を管理しているレジストリのNominetが、警察などの要請に応じてドメイン名の差し押さえができるように規約を改定しようとしています。

Nominetが公開している'Domain names used in connection with criminal activity' ‐ Draft Recommendations (PDF)を読むと、ドメイン差し押さえの対象になるものの例として、「Serious Crime Act 2007」で述べられている詐欺、身体的危害、規制薬物や薬物の違法取引き、フィッシング詐欺やボットネットなどがあげられています。

Nominetが公開しているDraft文には著作権侵害に関して記述されていませんが、eWEEK Europe UKの記事では、「Serious Crime Act 2007」に含まれるものとして、マネーロンダリング、脅迫(blackmail)、著作権侵害(copyright infringement)もあげています。 「Serious Crime Act 2007」を見ると、同法には意匠権侵害や特許権侵害も含まれていました。

Nominetが公開しているDraftでは、ドメイン差し押さえにあたって裁判所の判断があることが望ましいとしつつも、緊急の場合には捜査機関(原文ではlaw enforcement agencies)の要請に応じて対応が可能であるとしています。

イギリスといえば、暴動の後にソーシャルメディアをブロックすることを検討するという発表が行われた後に結果としてブロックしないという結論に達していました。 ただ、今回のNominetのDraftには「3月に検討を開始した」とあるので、暴動によって直接的に、この動きが発生したわけではないとは思います。

本件に関連しそうな話題としては7月に「裁判所が著作権保護のために児童ポルノ対策ブロッキングの仕組み利用を命令@イギリス」というニュースを紹介しましたが、イギリスでは着々とネットに対する規制が進んでいるように見えます。

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