Wiresharkで観察するIPv4 Mapped IPv6アドレスを使った通信

2020/3/9-1

「Wiresharkで観察するIPv4 Mapped IPv6アドレスを使った通信」という動画をYouTubeで公開しました。

IPv6 アプリケーションが、IPv4で通信するためのアドレスとして、IPv4-MappedIPv6アドレスというものが用意されています。IPv4 Mapped IPv6アドレスは、IPv4射影IPv6アドレスとも呼ばれています。 IPv4との互換性のために標準化されているIPv4-Mapped IPv6アドレスは、IPv4アドレスを表現する手段として利用されることがあります。

このIPv4 Mapped IPv6アドレスは、結構、勘違いされることが多いです。 よくある勘違いとしては、IPv4 Mapped IPv6アドレスを指定して通信を行うと、IPv6を使って、指定したIPv4アドレスとの通信ができるというものです。ありがちなのが、NAT64のような仕組みが間で動いていて、IPv4 Mapped IPv6アドレスを指定すれば、それで通信ができてしまうという勘違いです。

基本的に、IPv4-Mapped IPv6アドレスは、IPv6パケットの送信元や宛先アドレスとして利用するためのアドレスではありません。ただ、それを指定することで、IPv4パケットでの通信ができてしまう場合があります。 試しに実行してみた結果、よくわからないけど通信が成功しているように見えてしまうことがあるのも、勘違いを加速させる要因としてあるのかも知れません。 そこがIPv4 Mapped IPv6アドレスをとりまく状況のややこしいところです。

この動画では、実際どうなっているのかを説明するため、IPv4 Mapped IPv6アドレスで指定した宛先に対するパケットがどのうようになっているのかをWiresharkを使ってみてみます。 実験の内容としては、localhostに対して、IPv4の127.0.0.1、IPv6の::1、IPv4 Mapped IPv6アドレスの::ffff:127.0.0.1の3種類の通信を行ってみて、それらがWiresharkでどのように観測されるのか、というものです。

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