20年後のデジタルネイティブ

2012/3/22-2

デジタルネイティブという単語があります。

本来はデジタルな世界が当たり前な世界で育った子供という意味ですが、個人的には、どちらかというと本当にデジタル世代で生まれている人々よりも、今のネットで活発に活動している30代よりも若い人々全般な方々のネットの使い方の方が「デジタルネイティブ的」な気はしています。 まあ、でも、ネットを積極的に利用している人々を指した言葉として使われたりもするので、今回の文章内ではそういったニュアンスで使ってます。

で、そういったデジタルネイティブ的なトレンドって、10年、20年後はどのように捉えられてるのだろうと妄想すると、実はバブル世代と同じような扱いになっているのではないかと思うことがあります。 今、「バブル世代がっぁー」と言われているのと同じような感じで、20年後には「デジタルネイティブ世代がっぁー」とか言われてそうです。

たとえば、20年後に私が四捨五入して60歳な年齢になっているわけですが、そのときまで私が生きていたとして、若い人に「私が若かった頃は自分の位置情報を世界中に向けて発信したり、自分がその瞬間何をしているのかを"○○なう"と言うのが最新の流行だったんだよ」と言ったら、「やだ。何それ。怖ぁーーい」とか言われるんじゃないかと思うわけです。

「将来プライバシーは死ぬ」という主張も色々ありますが、個人的な感想としては、それは何の制限もなくいわゆる先進的なネットユーザが活動を続けたり、ネット企業がそれに乗っかる形で営利活動を各大していった場合に発生し得る話だと考えています。 最近のニュースを見ていると、世界各国が「どうやってネットを制限するか?」を模索しているように見えるので、国によってはこれから「ネット上での活動」が徐々に変わって行きそうだとも思えます。

法整備だけではなく事件等も影響しそうです。 「ネット上での書き込みでOKなギリギリのラインはどこか?」という何となくの暗黙の了解というか、空気感というか、相場みたいなものが数年おきに変わっていますが、そのキッカケは何らかの事件だったり、警察の動きだったりするような気がしています。 衝撃的なストーカー事件等が発生すれば個人を特定可能な情報を出す人は減るでしょうし、逮捕される基準が変われば他者に対する表現も変わることが予想されます(「爆破する」はアウトだから「爆発しろ」がネットmeme化した話もありましたね)。

そんなこんなで10年とか20年したら今とは全然違う「ネットの常識」というものが恐らく出来ていると思うと、「デジタルネイティブ」という単語も結構時間が経った後に「あー、デジタルネイティブ世代ね」とか、「何であの頃は"解放解放"言ってたんだろう」とかいう考え方になっててもおかしくはないなぁというわけです。

実際のところは、時間が経過してみないとわかりませんが、どうなるんだろうなぁと思う今日この頃です。

追記

yokatsukiさんから「今のテレビみたくネットも「えー昔ってそんなに自由だったのー!?」って時代になるかも知れないと思います」という意見を頂きましたが、確かにそうなりそうな雰囲気を最近感じますね。

ネットに関して言えば「解放感」というよりも「自由さ」が制限されていってしまいそうな感じですかね? 今の「自由さ」が良いのか悪いのかに関しては賛否両論でしょうが。

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