RSS広告社さんに行ってきました
事業内容が非常にわかりやすい「RSS広告社」さんの取材に行ってきました。 広告の審査基準を厳しくすることによって掲載される広告の品質を保つ事に一生懸命努力しているところが印象的でした。
この取材は、以前取材に伺ったGOGAさんからのご紹介によって実現しました。
以下、取材内容です。「Q:」部分が質問で、それに続く文章が株式会社RSS広告社代表の田中氏による回答です。
Q: RSS広告お現状を教えて下さい
現在、RSSに広告を掲載する会社は、日本で3社、世界で3社です。 小さいのはその他にもありますが、大々的には2社、3社というのが現状です。
日本にある3社ですが、それぞれ、強い分野が違っています。 Feedburnerさんはブログユーザ向け、pheedさんは法人向け、私達は両方行っています。
Feedburnerさんは代表的な会社ですが、日本法人でも、Feedburner社員の方々は皆Googleに移られたと聞いています。 例えば、Feedburnerの村井さんのブログにGoogleに移りましたと書いてありました。
各企業が抱えているRSSフィードの規模ですが、公にされていない面もあるので正確に知るのは難しいかもしれません。 例えばfeedburner.comでは146万feedと書いていありますね(http://feedburder.com/を見ながら会話をしています)。 ただし、これはグローバルな数値だと思います。 あ、日米合算値と書いてありますね。
うちは400万本ぐらいです。 こちらは日本だけです。
プレイヤーとしてはこんな感じですね。
RSS全体としての流れですが、最近は取り扱い本数が増えてきました。
Q: Trend MatchとGoogle Adsenseはどう違うのでしょうか
RSSに対してのフィード広告では国内一です。 広告を出していただいている会社は500社以上います。 エンターテイメントからITまで幅広いです。
弊社特徴としては、掲載可否基準が厳しい事が挙げられます。 例えば、新聞社さんのフィードに対して出稿しようと思うと結構きつい基準にしなければなりません。 それにあわせています。 現状では、個人の方は出稿できないという仕組みになっています。
また、RSSにマッチングさせているのでコンテンツ連動よりもマッチするという特徴があります。 アドセンスの場合はHTML全部ですが、弊社システムでは本文のみでマッチングします。
Q: Adsenseでも ad_ 系タグを使えば本文だけにできますよね?
はい。 本文だけにマッチという利点が強くなるのは、Adsenseでad_系タグをやっていない人と比べた場合になりますね。
弊社の特徴としては、コンテンツ連動以外でも出るというものもあります。 ブロードリーチというものです。 これは、コンテンツ連動しない場合でも出現することがあります。
未開拓の分野での新規獲得を狙いたいクライアントさんと、既存のフィールドでアクセス数を増やしたいクライアントさんの要望は異なっています。 短期間にブロードに新規顧客を獲得したい場合にはブロードリーチの方が向いています。
概念としてはテレビ広告に似ているかも知れません。 その例えで言えば、コンテンツ連動は専門雑誌への出稿になりますね。
また、コンテンツ連動をブロードリーチの両方と組み合わせて使うということも可能です。
Q: 広告用にImageのURLだけゲットできるAPI欲しいです
そうですね。 やれるといいんですけどね。 現状では開発リソースの関係でまだ実現できていません。
似たようなもので、ブログパーツの中で広告が出せるTrend Match Web Serviceがあります。 キーワードかURLを弊社に送っていただくとXMLで返ってくるというのをやっています。
Q: これは、インプレッションはどうやって計るんですか?
色々やっていますが、リクエストベースでやる方式もあります。 キャッシュはしないで下さいと言うか、ビーコンも一緒に表示してくださいと言っています。 どちらか一方ですね。
Q: 苦労している点などを教えて下さい
例えば、Amazonさんだと商品点数が多いですよね。 コンテンツマッチのためには、広告主のバラエティが欲しいのですが、広告の質と広告主の数が相反する概念です。 難しいんですよね。 リスティングでポチッと押すと出てくる、それと連動しているというのが非常にうらやましいです。
NGワード
あと、分野によってNGワードが違うなどの問題もあります。 メディア毎にNGワードが違うんですよね。 この問題に対処するために、ニュースサイトやブログサイトによって辞書の重み付けをしています。
ジレンマ
例えば、Amazonさんなどの他社と提携すれば広告の数は増やせます。 ただ、広告からメディアさんが得られるクリック単価などは低下してしまう可能性があります。
また、広告の質を保とうとすると色々難しい面もあります。
痛し痒しなんですよね。 儲けようと思えば、出来る面もあるのですが、やりたくない範囲というのがあります。 知り合いからは「もっと儲けた方がいいんじゃない」とは言われることもあります。
現状では、広告の数は少ないのですが、変なのは出ません。 これからも質に関しては厳しさを保ちたいと思っています。
Q: 今後のRSS界はどうなっていきますか?
RSS機能がIE7に適応されて随分かわりましたね。 IE7こないとだめかなぁとおもいましたが、今はiGoogleとかnetbivesとか凄いですね。 iGoogleはユーザが多いですよね。
ですが、一番凄いのは一度もRSSという言葉が出てこない事です。 自分のRSSリーダーはiGoogleになっていますが、RSSであるということを意識する事がありません。 iGoogleもっと流行ってくれないかなぁと願っています。
RSS広告が爆発した事例としては、宝塚の女優さんが引退する時の、チケットの広告がありました。 女優さんが引退する事を扱った記事のRSSに宝塚のチケット広告が出た事があるんです。 この広告を見た人が皆チケットを買っていました。 最近では、RSSが顧客への最初のリーチになっています。 そこに広告が出るということのインパクトは、今後大きくなっていくと思います。
最近やりたいなぁと思っている事にRSS広告と電子掲示板のコラボレーションがあります。 町にある電光掲示板って、RSS広告に合ってると思うんですよね。 うまくいくと楽しそうだと思っています。
PCの広告と思ったら、モバイルからコンバージョンがあったりと、最近のRSSはフリーデバイスになりつつあるんだなぁと思いますよね。 RSSとは何かを伝えるときに、メルマガの次世代版ですと言っています。 広告主さんにはそれがわかりやすいと言われます。
Q: 求人されていますか?
今年、新卒採用しています!
今まで新卒は3代とっています。 今は、社員の半分が新卒ですね。 平均年齢27歳ぐらいです。
応募はEN Japanサイト経由で出来ます。 エンジャパン : 株式会社RSS広告社。
最後は色々雑談していました
一通り質問を終えた後は、色々と雑談をしてしまいました。
田中社長の大学の研究は平家物語についてだったそうです。 ただ、やっぱりパソコンの世界に戻りたくて、ソフトバンクに入社し、その後色々あって起業されたそうです。
曰く「小学校の方がコード書いてました。BASICマシン語の時代ですが。」というぐらい昔からコンピュータが好きだったそうです。
NFSを使ったX端末の話とか、誰かがプロセスを暴走させるとコンピュータ教室で一列全部が止まってしまうとか、色々と盛り上がりました。
貴重なお時間を頂き、ありがとうございました!
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