ブランドと広告

2007/6/20

Google Videoで 「Strike Up The Brand : How to Design for Branding」というビデオが公開されていました。 内容としては、Webサイトでのユーザエクスペリエンスによってブランド価値を下げる場合がある事と、広告とブランドの関係を説明していました。 なかなか面白かったです。

要約してみましたが、結構いい加減で間違いなどがあると思うので詳細はビデオをご覧下さい。 ビデオは全部で47分弱です。

概要

Jared Spool Usability の人、本などを書いている。 Relationship between BRAND and USABILITY デザインがどのようにユーザビリティと関わっているか CiscoのWebサイトが例として出てくる 非常にブランドがある 製品がいっぱいある 購入も出来る 購入できる商品を見る手続きは以下の通り ユーザワードとパスワードが聞かれる registerが必要 4段階のregister手続き 名前、利用言語の選択、利用言語の確認(笑) 将来どうやってCiscoがあなたに物を売るかを選択 ビジネス情報を入力、電話番号 もう一度利用言語を確認 検索結果がどのように出るかを選択 メールが送信される メールに書かれたURLをクリックしてconfirm 購入したページへは自動的に戻ってくれない 自分で製品ページを辿りなおす パスワードを入力 何が売られているかを初めて知れる ユーザがそのような体験をすると、Ciscoのブランドはどうなるか? このようなことによりブランド意識が変わるかどうかが研究内容 1998年からブランドのためのデザインとは何かを研究している 色々やっている 画像のインパクト メッセージやエクスペリエンス フィールドスタディ 視線追跡 その他色々 現在も継続中の研究

ブランドとは?

ブランドと言うと、ロゴの事だと思う人が多い しかし、ロゴはブランドではない ブランド要素である ロゴはブランドを表すもの (Nikeのロゴの絵が出てくる) このロゴは、Nikeが学生に35ドルで描かせた絵です (FedExのロゴが出てくる) このロゴには矢印が入っている (Eとxの間) 250万ドル以上をこのロゴの矢印を作るために使っていると思われる でも、見つけられない人がいる Brandとは何か? Brandという単語を辞書で調べると色々ある 我々は評判と熱心な支持者がいることであると思っています 色、シンボル、標語を特定の感情と結びつける 繰り返し露出させることで、ユーザが この感情を製品/サービス/会社と結びつけるようにする 繰り返しが必要、パブロフのような感じ ハーレーダビッドソン Googleのロゴを刺 青で入れる人を想像してみてください でも、ハーレーダビッドソンではそれがある 彼らは、支持者がロゴを体に掘り込ませるものを持っている これは凄いことだ ブランドはロゴでなくても良い 例えば、iPodやクーパーミニ、人物である場合もある このように、多くの人を反応させるものであれば良い ただし、ブランドは肯定的なものばかりではない (エンロンのロゴなど)

ブランディングの目的

ブランド確立の2つのゴール Affinity Branding (親和的ブランディング) 人々がそのブランド名、トレードマーク、ロゴを知るようにする そのブランドに関連した製品が認知されやすくなる Disposal Branding (帰属的ブランディング) 顧客の特定の経験などと製品を関連付ける Affinity Branding 製品もしくはブランドエレメントとの関連 ロゴなど 品質、価格、信頼性、技術などに関しての認知 例えば、コンピュータがあるとします このコンピュータにソニーのロゴをつける 想像する品質などがあると思います 思い浮かぶ事柄は以前のソニー製品からの経験と結び付けられている ここでコンピュータにウォールマートのロゴをつける コンピュータに対するイメージが変わる 違うデバイスだと思うでしょう 恐らく技術的ではないものを思い浮かべるでしょう 低価格、低品質を思い浮かべるかもしれません 逆もあり得ます 例えば良くあるクルーズサイト 持っているクルーザーのロゴを並べている これによって、サイトの信頼性を向上させようとしている 全てがうまくいくわけではない ドットコムバブルでpets.comの人形は皆認識していた しかし、それに関連するサイト名は誰もわからなかった pets.comはなくなってしまったが、人形は今でも入手可能 Affinity Brandingは、空港でレンタカー会社のブースを見て選ぶような感じ どれも同じような色の看板で、同じような規模で、同じような受付がいる 違うのはブランドだけ Disposal BrandingはAffinity Brandingとは違う 旅行に行こうと思ったときに、例えば思い浮かぶレンタカー会社 ある事をしようと思ったときに、出てくるブランド Disposal Brandingの実験 質問に答えてください 今夜どこにでも行けるとしたら行きたいレストランは? 今日買うならどのブランドの車? どうやって大事なものを誰かに送る? 最新ニュースを見るにはどうする? 隣の人と同じ答えがあるか比べてみてください 同じレストランを書いた人は? 1組発生 今までこれで同じだった人は、ほとんどいなかった 同じ車は? ある程度 トヨタ?ホンダ?え?ランボルギーニ? 同じ宅配は? いっぱい 最新情報は? Googleと答えた人多数 FedExと答えた人がいるのは、この発表でFedExを出したから recency (新近性効果?) 人は、ある特定のロゴを見ると、24時間ぐらいは 必要なときにそのブランドを思い浮かべるようになる そのため、多くの企業がT-シャツなどに会社名を入れている Dispositional Brandingは非常にcontext driven 例えば、レストランを選ぶ場合でも、、、 誰か大切な人を連れて行く場合 自分の誕生日を一人で祝う場合 お腹をすかせた子供を早急に満たしたい場合 職場の近くで昼食を取りたい場合

ブランドを確立する方法

ブランドを確立する2つの方法 indirect messaging ひたすらロゴを露出する 時間がかかるが皆やっている 経験 実際にレストランで食べる 車を運転する indirect messagingよりも効果的 しかし、実際にdesign and implementするのは、より困難 ディズニーランドから出てきた人に何で来たかを聴いた 75%は以前来て楽しかったから 残りの25%の多くは、知人が楽しかったからとうるさかったから 宣伝を見たからと言うのは非常に少数 FordとEdmund'sのサイトを比較した実験を行った Ford社の特定のレンジャー車の搭乗数を調べる Edmund'sのサイトを見ると容易にFord車の車種の席数がわかった その時はユーザがFord社に対する好感度は上昇した Ford社のサイトを見ると、散々わけのわからないクリックをさせられた挙句、 必要な情報はWebになかった ユーザがFord社に対して持った好感度は減少した (どう酷いかは31分ぐらいから解説されていますが、笑えます) オンライン、オフラインに関係なく、良い経験はブランドを確立する 経験による要素の方がブランド確立には影響力がある 物事がうまく行っているのであれば、どのようなブランドであれ ブランドは強化される 逆に、うまく行かなければブランドが低下する 欲しい家電がある人にお金を渡してサイトで買い物をしてもらう実験をした アマゾンやDellなど11箇所 (グラフは37分過ぎぐらい) 赤い棒があるところがブランドが低下したところ 緑の棒が上昇したところ Amazonは実験後ではブランドが低下している Amazonで家電を買うのは大変だから DellとHPの方がAmazonよりも劇的に低下している Walmartは上昇した ただし、最初の期待が非常に低いから J&Rは変化しなかった ここまでは注文したとき 数週間後に注文後がどうだったか聞いてみた (グラフは38分過ぎぐらい) Amazonはさらに落ちていた Walmartもその後は良くなかったらしい CFは上がった CDWも上昇 J&Rは変化しなかった オンラインでは、そのセッションが全てではない そのセッションが始まる前と終わったあとも関係してくる

広告

million dollar homepage 広告を10ピクセル四方で100ドル 最初の数社は多くのクリックを集めた その後、広告が増えてきたらクリック数が減っていった 後に出した広告に対するクリックトラフィックはほとんど発生しなかった 広告 vs ブランディング 広告はユーザから見ると混乱をさせられるもの 広告のゴールは見る人が何かを知ること 従来の広告は効果を説明できなかった 広告主は自分達が受け取っているデータをどう扱って良いか知らなかった サイトを見ようとすると、全画面の広告が表示されて、 全部見終わるまでコンテンツを見られない場合 本当に効果があるのか? ユーザは注意を払っていないのではないか 広告が終わるのを単に待っているだけではないか テレビ会議システムpolycomのページ poylcomのサイト全体が同社製の製品広告になっている 社内で、製品の掲載場所を巡って競争が発生している ここに来る人のどれだけが広告に興味を示しているのか? 既に見たいものがある人ではないか 99%の情報はそれらの人には関係がない ただ、何が効果的で何が効果的でないか、何が重要かは難しい問題 plentyofFishというサイト 出会い系サイト ユーザからはお金を取っていない 収入はAdsenseから そのサイトは1日1万ドルの収入があると言っている ユーザはデートする相手を探しているが、何故か広告をクリックしている 広告というのは、何かをしようとしている人の気をそらすものだ 元々やろうとしていることから他の事へと方向転換させる 映画の最初やテレビ番組の途中のCMはユーザが好まない ユーザが立ち去れないところに入れるしかない 広告を映画の最後に入れることは出来ない New York TimesをFirefoxで見たユーザは記事の本文を読めないときがあった Floating広告が記事の上に表示されてしまい、それが消せなかった ユーザが記事を読めないことが良いことだとは思えない テキストマッチ広告だと関連しないところに出る事がある トニーブレアについて話しているところで、 Blair.comという洋服サイトが表示されてしまう 批判的な内容のところに広告が出てしまう事もある

まとめ

ブランディングの2つの目的 Affinity Branding Dispsitional Branding ブランディングの2つのメソッド Indirect Messaging Direct Experience 経験することは広告を見ることよりも効果が高い オンライン、オフライン関係なく 広告とブランディングは別物である 違うものであるとみなさなければならない それぞれが相互に関連するかを理解しなければならない

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