「IPv6導入時に注意すべき課題」が公開

2011/10/7-2

IPv6普及・高度化推進協議会から9月30日に「IPv6導入時に注意すべき課題」が公開されていました。

この資料は、タイトルの通り、IPv6導入時に注意すべき課題がリストアップされています。 課題が何故発生するのかに加えて、「IPv6特有の課題であるか?」や、「対処方法」が簡潔に紹介されています。 参考文献が各項目毎に書かれているのもありがたいです。

この資料の「はじめに」に以下のように書かれています。

本文書では、v6fix swg 参加メンバにより検討した技術課題をリストアップし、課題の内容を紹介しています。課題の解決方法や対処方法は、導入環境により変わってくるため、課題自体の共有に主を置いています。IPv6 を導入する際や、IPv6サービス提供の際の参考になれば幸いです。

リストアップを趣旨としているので、それぞれの項目はあまり長い文章ではなく、全体をさっと目を通す事も可能な作りになっています。

目次

目次は以下のようになっています。 目次だけでも、かなり有用だと思いました。

  • はじめに
  • IPv6 からIPv4 へのフォールバックに関する課題
  • DNS の問い合わせに関する課題
  • キャプティブポータルとDNSに関する課題(ホテルでのIPv6 uninstall問題)
  • 品質の悪いトンネルに関する課題 - 移行技術関連(6to4, Teredo)
  • デュアルスタックサイトのプロトコル別品質
  • アドレス選択に関する課題(マルチプレフィックスに関する課題)
  • IPv6 ブリッジ機能(IPv6 パススルー機能) サポートのみで「IPv6対応ルータ」であると誤認識されていることに関する課題
  • 「IPv6 対応ルータ」におけるブリッジ・フィルタに関する課題
  • DNS への登録に関する課題
  • セキュリティ: フィルタリングに関する課題
  • メールシステムの対応状況
  • 迷惑メール対策: MTAの逆引きとの関連
  • 迷惑メール対策: グレイリスティング
  • 迷惑メール対策: ブラックリストデータベースサービス(DNSBL)
  • アクセス回線におけるトラブルの切り分け
  • L2 マルチキャスト未対応機器の存在
  • IPv6 マルチキャストが宅内通信に悪影響を与えることに関する課題
  • アドレス表記に起因する課題
  • 実装としてのミニマムスペックがないことに関する課題
  • 一時アドレス(RFC4941) の利用
  • IPv6 アドレスのトレーサビリティ
  • CGN, トランスレーションに関する課題
  • 誤解されそうな表現、古い情報の共有
  • IPv4 で複数サブネットを利用している環境へのIPv6 導入
  • L2 ネットワークとIPv6
  • PMTUD BlackHole に関する課題
  • CPE の独自ドメインを解決できないことに関する課題
  • IRR ヘの登録に関する課題
  • DNS レコードの登録数とOS の動作に関する課題
  • サイトの見え方に関する課題

ネットワークに関わる方々は是非ご覧になることをお勧めしたいと思います。

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