ソーシャルメディアと剣道

2010/11/1-2

気がつけば、全日本剣道連盟は様々なソーシャルメディアを使っていました。 YouTubeに始まり、Tiwtter、Twitpic、ブログ、Ustream、Flickrまで活用範囲を広げてきました。

しかし、あまりにバラバラに更新しているので、視聴者側から見ると何処が何時更新されているのか非常に把握し辛いという状況が発生しました。 そこで、今年最も全日本剣道連盟ソーシャルメディアアカウントでの更新が集中するであろう第58回全日本剣道選手権大会に向けてソーシャルメディアポータルサイトを作りました(製作は1-10 designさんです)。

このソーシャルメディアポータルサイトを見る事で、各種ソーシャルメディアに慣れていない人でも、全日本剣道選手権大会のインターネット中継を楽しみやすくなります。

ソーシャルメディアまとめサイトは、iPad対応もしています。 Flashなどを使わず、可能な限り標準的なHTMLとJavaScriptで構成されています。 iPadでソーシャルメディアまとめサイトを見たときの操作感は以下のようになります。

Ustreamによるインターネット中継

第58回全日本剣道選手権大会(11月3日,水,文化の日)の全試合をインターネット中継を行う予定です。 Ustreamを使った動画による全日本剣道選手権大会のインターネット中継は初です。

日本ではNHK総合で午後4時〜5時30分に放映されます(参考:全日本剣道連盟大会ブログ:テレビ放映および解説者が決定)。 NHK総合での全日本剣道選手権大会の中継は毎年行われており、それを楽しみにしている剣道家は非常に多いです。 NHK総合による全日本剣道選手権大会の中継は、落ち着いたアナウンスと専門的な解説にも定評があります。

しかし、1回戦からの全てがNHK総合で放映されるわけではなく、全ての試合を即座に見たい人は日本武道館に足を運ぶ必要がありました。 ライブの臨場感は、画面を通して得る情報とは全く違うので、試合会場へ行くことの意義はネット中継が存在していてもあり続けるのですが、東京までの交通費が大きくかかるなどの理由によって画面越しに試合を見たいという需要が高いのも事実です。 (余談:実際問題としてネット配信をすることで大会入場者数が大きく減ってしまうと、恐らくネット活動全般の企画が承認されなくなっていくだろうと思います。ネットで公開することで注目度が上昇し、入場者数も上昇すると私個人としては信じてますが、実際にそうなるかどうかは蓋を開けてみないとわかりません。ネット上への情報公開は実際にやってみると色々凄く難しいのです。というこことで会場に来て頂ける人が増えると嬉しいです。)

また、リアルタイムで放映されるのが日本だけであるという制限もあります。 全日本剣道選手権は、日本だけではなく、世界中の剣道愛好者に注目される大会の一つです。 いままで、日本以外でいち早く状況を知る方法が限られていましたが、今回の試みによって、日本武道館で行われる試合を世界中から視聴可能となります。

Ustream URL

全日本剣道選手権大会の中継は、UstreamというWebサービスを通じて行われますが、 試合会場が二つあるので、中継のチャンネルも二つになります。

これまでのソーシャルメディア利用と今後

全日本剣道連盟によるソーシャルメディア活用は2008年に開始しています。 それまで、全日本剣道連盟のWebサイトでの情報発信が中心でしたが、2008年以降は、全日本剣道連盟のWebサイトだけではなく各種ソーシャルメディアも活用する方向に変わってきています。

YouTube

2008年に全日本剣道連盟のYouTubeチャンネルが開設されました。 全日本剣道連盟によるソーシャルメディアへの取り組みが開始されたのは、これが最初でした。

第一弾として掲載されたのが、50年以上前の第一回全日本選手権大会の映像でしたが、これが非常に好評でした。

さらに、各種試合のダイジェスト版を掲載することで、結果だけではなく試合の経過などを知れるようになりました。

全日本剣道選手権大会 特設サイト

さらに、2008年に行われた第56回全日本剣道選手権大会を盛り上げるために「特設サイト」が作られました。 この特設サイトはWebby賞の受賞(参考:全日本剣道連盟 全日本選手権大会サイトがWebby賞2部門受賞!)と2009年度グッドデザイン賞を受賞しました。

2009年と2010年の全日本剣道選手権大会も、この特設サイトを微調整しながら利用し続けています。

TwitterとTwitpic

全日本剣道連盟は、昨年の第57回全日本剣道選手権大会の実況用にTwitterとTwitpicを開始しました(現在のアカウントは @ajkendf です)。 大会中に試合結果をいち早く伝えたり、他のソーシャルメディアへの情報掲載通知等に利用しました。

ハイスピードカメラ

2009年の大会では、ハイスピードカメラを活用したスローモーション映像をYouTubeへ掲載するという試みも開始しました。 剣道の動きは非常に素早いので、何が起きているのか非常にわかりにくいのですが、詳細まで赤裸々にわかるハイスピードカメラの映像は、個人的に衝撃的でした。

全日本剣道連盟ソーシャルメディア利用URL一覧

全日本剣道連盟が活用しているソーシャルメディアでのアカウント一覧です。

今後

全日本剣道連盟では、現時点で利用しているソーシャルメディアを活かしつつ、今後も一歩踏み込んだソーシャルメディアの活用方法を模索していくのだろうと思います。

さらに、私個人としては、得られたノウハウを可能な範囲で公開することで、他の団体がネット上で情報公開を行うときの参考にできるようにしたいと考えています(参考:競技主催者のためのソーシャルメディア勉強会)。

最後に

基本的に業界内のボランティアベースで行っているので、色々と限界もあると思いますが、出来る範囲内でやりつつ、可能な範囲内でノウハウの公開を続けようと思います。

ということで、11月3日に開催される第58回全日本剣道選手権大会のインターネット中継をお楽しみ頂ければと思います。

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