BSD系OSを使う人が減った気がする

2008/8/15-1

内容としてはかなり今更ではありますが、「404 Blog Not Found「Linuxが普及しない」理由A - 実はすでに普及している」を読んで連想したので書いています。

最初に個人PCに自分でインストールしたOSはFreeBSDでした。 様々なドライバが動かなくて苦労したり、X11の設定がなかなかうまくできずに四苦八苦した覚えがあります。

大学に入るまで全くコンピュータを触った事がなかったのですが、大学に入ってからコンピュータ(主にプログラミング)の楽しさにとりつかれ、大学のコンピュータ室に入り浸って趣味のコーディングをしていました。 当時、大学のコンピュータ室(特別教室と呼ばれていた)にはDEC(Digital)のOSや、ソニーのNews OS、SunOS(Solarisになる前の奴)、 シリコングラフィックス(SGI)のIRIXなどがありました。 Windows95はまだ出ていませんでした。

FreeBSDを使うようになったのは研究室に入ってからです。 PCにインストールするOSと言えばFreeBSDでした。

ノートPC(当時はラップトップと呼ばれていた)に入れるときには、wildboarとかPAOをうまくゴニョゴニョしなければ色々動かないので大変だった覚えがあります。 当時はネットワークと言えばダイアルアップだったため、イーサネット付属のノートPCはありませんでした。 イーサネットによる通信をしたい場合、PCMCIAが動作するようにしなければならず、当時はそれに苦労した覚えがあります。

Linux

当時、Linuxと言えばまだまだ動作が不安定なOSというイメージがありました。 ドライバなど、かなりのコードがFreeBSDからLinuxへと移植されていました。

自分の視点からでしかないので、本当のところはわかりませんが、FreeBSDに取り組む人が非常に多かったイメージがありました(日本国内からの視点だからという理由はありそうです)。 しかし、時間と共にLinuxの方が勢いをつけ、気がつくと*BSDユーザは激減しているのではないかとさえ思えます。

気がつくと、あれもこれもLinuxで動作しています。 組み込みを含むと凄い数です。 国内で限定し、数だけで言えばWindowsは目じゃないと思います。 日本の家庭でLinuxが一つも無い家は全体の何%になるのだろうか?とさえ思います。 (ちょっと言い過ぎか。。。)

一方で、NetBSD等を使った組み込みはどれぐらいあるかというと、Linuxほどあるようには思えません。

どこで衰退したんだろうか?

FreeBSDは、メジャーバージョンが上がる度に非常にドラスティックに中身が変わっていたような気がします。 その課程で、設計に関しての議論が勃発し、その議論が争いへと発展し、そしてコミュニティが空中分解という事があった気がします。

Linuxもメジャーバージョンが変わるとドラスティックに色々変わっていましたが、Linuxには強力な個性を持った単一のリーダーがいました。 最終決定や調停をできる一目置かれたアイコン的リーダーの存在は大きいのではないかと思います。

さらに大きく状況が変わったのが、MacosXの登場ではないかと思います。 私のまわりのノートPC BSDユーザの多くはMacosXが登場してからは、BSD系OSからMacosXへと移って行ってました。

あとは、コマーシャル製品のサポート問題も大きいと思われます。 一時は、AdobeのAcrobat readerを動作させるのでさえ苦労したり、Linux互換モードで動作させてやっと無保証でその他の様々な物を動作させたり、ゲームがFreeBSDに対応していなかったり、とLinuxと比べると不便な点は多々ありました。

組み込み用に「サポート」してくれるベンダが*BSDよりもLinuxの方が多いなどの面もありそうです。

とは言え、*BSD対応コードは書きたい

とは言え、フリーソフトを書くときには*BSD対応コードも書きたいと考えています。 実は10年ぶり(DVTS以来)にフリーソフトを書き始めました。 いつ頃公開できるのかは不明ですが、少しずつ書いて行きたいと思っています。

なお、ここではカーネルだけではなく全体を含めて「OS」として書いてしまっています。

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