ブログ上の議論というのは特殊かも

2008/4/25-3

ブログ同士が議論をするというシチュエーションは非常にありがちではありますが、実は非常に特殊な事なのではないかと思い始めました。

最近、趣味の世界(熱帯魚やマイナースポーツ等)で面白いブログを探そうと思っているのですが、そこには全く違った世界が広がっていました。 一言で言うとすると「Isolation」でしょうか。

1. 他のブログを読んでいない

多くの人は知人のブログ以外を読んでいないような気がします。 他人のブログを読んでいなければ、議論も生まれません。

2. リアルタイムで変化する「お勧め」の場がない

はてブ、digg、slashdot、newsing、del.icio.usのような場がありません。 強いて言えば、ブログランキングぐらいですが、あまり使い勝手が良くありません。

では、特化したCGMサイトを作れば良いか?と思いもしますが、それもなかなか難しそうです。 そもそも、IT系以外の分野ではCGMがあまり機能しないかも知れません。 Q&A系であれば良いのですが、「新しいものを探して発見してくる」という作業が苦手な人が多い気がします。 あと、Q&A以外のCGM(例えばSBMなど)の概念も理解できない人が多いと思われます。

3. オーディエンスがいない

ブログ上の議論は観客がいることが前提に行われている事が多いと感じられます。 情報を伝播させる「お勧め」の場がない事によって、オーディエンスが発生せず、そのため議論も発生していないのかも知れません。

「悪役プロレスラーはカメラが回り始めると急に発言が攻撃的になる」という話をどこかで聞いた事がある気がしますが、似ているのかも知れません。 「ネットプロレス」という単語もありますし。。。

4. そもそも日記

議論や自分の考えを前面に出しているブログは、全体からすると少数なのではないかと思います。 多くの「ブログ」は個人的な日記です。

そこには、他人との議論等が存在しないことが多いです。 あったとしても、元々知人である人がコメント欄に書き込むような事がある程度である気がします。

5. トラックバックは自分への誘導手段

トラックバックを送信する人の多くは、言及と言うよりも同様の話をたまたま書いていて、自分のところにトラフィックを誘導したいためにトラックバックを送信しています。 例えば、ブログ検索で特定の単語で検索してみて、同様のテーマだと思ったところに無差別にトラックバックを送信する人などがいます。

6. リンクを張らない

IT系ではない多くのブログはリンクを張るという行為を極端に嫌うようです。 マスコミや大手の良く知られたサイトなどにリンクを張ることはOKでも、個人が運営しているようなサイトにはリンクを張りたがりません。

例えば、全コピペを連発しながら原文がどこにあるのかを明記しないという事を良く目にします。 無断リンクを責められるのが怖いからという理由で、リンクを張らない場合もあるようです。

7. 他人が読むことを恐れている

自分が全く知らない人がブログを読みに来る事を恐れている人もいます。 「SNSに行った方が良いのでは?」と思うこともあります。

他人が流れ込む事を恐れてリンクを張らず、議論も行わないという人はいるようです。

「特殊」の定義

今回、「特殊」と書きましたが、言いたかったのは数としてマジョリティではないのかも知れないということです。

ただ、数として少なくても目立ち方は「特殊」であるブログの方が大きいと思われます。 そのため、議論や考えを公開する「特殊」なブログが多数派のように見えるのかも知れません。

最後に

上記のような状況であるために、結果としてIT系/アニメ系/ビジネス系以外のブログを探すのが非常に難しくなっているのかも知れないと思い始めました。 ただ、「だから無理」と言っているわけではありません。 「フィールドが違えば、やり方も違ってくるので合ったやり方を考えないといけないなぁ」というような感じです。 SBMなどの概念から使える部分を抽出して、ある程度アレンジしながら色々やってみる必要がありそうです。

なお、全ては私の半径1クリック以内での感想です。 視野が狭いだけである可能性も非常に高いのでご注意下さい。

なお、このブログを読んでいる方々の多くは議論等を好むIT系であると予想され、上記文章が全くあてはまらないと思います。 念のため。

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