[CEATEC2008] P2P配信システム Fission Orchestra
Fission Orchestra(FOrc)ブースを見てきました。
F-Orcの特徴としては、「完全に制御されていて、セキュアなP2P」ということのようです。 仕組みとしては、Bittorentプロトコルをベースとしたハイブリッド型P2Pです。 Bittorrentを元にはしていますが、全く別物になっているそうです。
コンテンツは「コンダクタ」と呼ばれる特定のノードからのみ配信できる仕組みになっており、誰でも出せるわけではなさそうです。 基本的な用途はストリーミングのようです。
通信部分は全て暗号化してあるそうです。 コンダクタとの通信はTCPを利用したSSL通信を使い、P2P部分はUDPに対して独自の暗号化を施してあるそうです。 配布資料での説明には「SSL、VPN」とあるので、「SSLとVPNって何だろう?」と思って質問してみたところ、利用場面によるTCPとUDPの違いに起因する表現の違いだそうです。
やはり、P2Pをビジネスにするには「高品質+ストリーミング+コンテンツのIntegrity」あたりが現状では外せないのかも知れません。
このP2Pシステムで個人的に面白いと思ったのは、通信が全てUDPで行われている事です。 「NAT越えのためにUDPを使っているのですか?」と質問をすると、説明員の方がにっこりとして「はい」と答えてくれました。
F-Orcは、ビジネスパートナーに対してAPIを公開しているようです。 F-Orcシステムを利用する独自クライアントが作成できるということですね。 実装は全てJavaで行われているそうです。
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