強者のWeb、弱者のWeb

2007/8/7

畑違いではありますが、たまに、Webデザイナー系の雑誌を読む事があります。 それを読んでいると、つくづく自分のWeb制作方法というのは「弱者のWeb」なんだなぁと思い知らされます。

Webデザイン系の雑誌に掲載されている、最新サイトWeb例の多くは非常にお金や時間をかけて作っているようなイメージのものが多いです。 例えば、大手企業の宣伝用企画で、何人もの人がコンセプト/ターゲットなどを練って、全体的なイメージを作って、サンプルを作って、プロカメラマン同行でモデルを使ったり海外ロケを行ったり、Flashで細かい作りこみや面白い試みを行ったり、大規模なイベントと連動させたり、というような記事が雑誌に掲載されています。 雑誌に掲載されているようなトップレベルなサイトは、TVのCM並に気合が入っているような感じがします。

それらの由緒正しい強者のサイト制作と比べると、個人ブログというのは個人ブログなんだなぁと思いました。

当たり前かも知れませんが、この10年ぐらいでプロとアマの世界が完全に分離した気がしています。 そのため、Webを作るときの作戦として強者が取るべき戦略・作戦と、弱者が取るべき戦略・作戦は全く違ったものになっていると思われます。 メジャーなものとしては、ランチェスターの法則をWebに当てはめて強者と弱者の戦略を分けて説明しているものを見る事が多い気がします。

雑誌などを見ていると、これからはクチコミだ!という記事を最近は良く見かけますが「これって強者向きの記事だなぁ」と思う時があります。 というのは、「弱者の作戦としては昔からそれしか無いような。。。」というような気がするからです。

強者のWeb2.0、弱者のWeb2.0

最近は既に旬が過ぎ去った感がある「Web2.0」ですが、強者と弱者という視点で色々考えていると、Web2.0にも強者のWeb2.0と弱者のWeb2.0という2種類がある気がしてきました。

例えば、Google Mapsのように自分で豊富なデータを持っていてユーザにそれを使わせてあげるという、APIを提供する側の立場が取れるのは、強者のWeb2.0だと思われます。 自分がデータを持っていて、ユーザにそれを一部提供することで自分がもっと豊かになろうというのが、強者のWeb2.0なのではないかと思われます。

弱者Web2.0で代表的なのは、強者が公開したAPIを使ったり、組み合わせたりしながら色々作ってみる事です。 世の中では、これらはマッシュアップと呼ばれています。

弱者Web2.0には、もう一つパターンがあると思われます。 「データは持っていないけど色々頑張るからみんなデータを作ってよ!」というような物だと思います。 例えば、設立当初の「はてな」は弱者のWeb2.0なのではないだろうかと思います。

この弱者Web2.0には、弱者が強者に変身するという特徴がある気がします。 弱者Web2.0では、立ち上げ当初はデータが無くて技術力や個性で頑張ります。 その頑張りが認められてユーザが増えてくると、ユーザがユーザを呼んで、データが雪だるま式に増えていきます。 蓄積されたデータが増えると、弱者Web2.0はもはや弱者ではなく、強者になります。 それは、データを持っているからです。

そして、そのうち、集めたデータを使えるようなAPIを公開し始めて、完全な強者へと変身します。 ただ、弱者Web2.0では、最初は弱者だったけど途中から強者になってしまったがために、気分は半分弱者で、でも、外部から見たら完全な強者という捩れ現象というものが発生するかも知れないと勝手に妄想してみました。 これは、最初から強者な組織が行うWeb2.0との違いだと思われますが、そのような半分弱者的な気分を残している部分もユーザから見ると魅力となっているような気もします。 私の主観ではありますが、最初から強者な組織はあまりに巨大過ぎるような気がして、どこか遠い遠い存在に感じます。

最後に

強者/弱者という分類方法をしてしまうと、世の中のほとんどが「弱者」になってしまいます。 この分類方法は非常に語弊があり、適切ではないかも知れませんが、何となく他に良い表現方法が思いつかなかったので「強者と弱者」という分類で書いてしまいました。 他にぴったり来るような表現募集中です。

以上、何となく頭の中でモヤモヤと妄想した事を書き出してみました。 書き終わってみるとあまり新しいことは言っていないような気がしてきた罠。。。

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