熱帯魚入門

   このエントリをはてなブックマークに登録    2007/4/13

「熱帯魚って難しいんじゃない?」という質問をたまに受けます。 結論から言うと「簡単な種類なら簡単だし、難しい種類は難しい」です。

「金魚の方が簡単だよね?」という話もたまに聞きます。 それに対しては「簡単な種類の熱帯魚ならば自動温度調整装置(2000円ぐらい)が増えるだけ」という答えをしています。 また、一言に金魚と言っても恐ろしく飼育が難しい金魚もいます。

「外国の魚だから難しいんじゃない?」という話も聞きますが、実際には日本固有の淡水魚を飼育する方がペットショップで販売している熱帯魚を飼育するよりも難易度が高いです。 例えば、山女(ヤマメ)や岩魚(イワナ)などの渓流系日本淡水魚は高温に弱い(20度前半で飼育)ので、夏を越えるには水槽用のクーラーが必要になります。 あと、人工飼料などに餌付けるのも大変です。

「高価なんだよね?」という人もいます。 安価な魚は1匹100円ぐらいで販売されています。 高価な魚は確かに高価で、ノートPCを数台買えるぐらいすることがあります。

まあ、要は、言いたいのは「簡単な種類を選べば熱帯魚は簡単」ということです。 今回は、今まで全く熱帯魚の飼育をした事が無い人が、熱帯魚を飼ってみるときに注意すると効率が良いことをまとめてみました。

そもそも、何が楽しいか

暇な時間にボーっとしながら魚が動く様子を見ていると、30分ぐらい経っていることもあります。 自宅で魚を飼育する最大のメリットは、人目を気にせずにリラックスした状態で魚を見られることかも知れません。

魚を成長させていくというのも楽しいです。 自分が飼育する魚の成長を見るのは楽しいものです。

魚種によっては、慣れてくると餌を求めて寄って来るようになります。 大き目の魚だと餌をくれる人を覚えて、餌をくれる人が水槽の前に来たときだけ寄ってきたりします。 魚がワサワサ寄って来る光景は微笑ましいです。

あと、人に魚を見せるのも楽しいです。 大抵の人は「ふーん」ですが。

魚種を選ぶ

熱帯魚と一言でいっても様々な種類がいます。 最初は、どの種類を飼育したいかを発見することから始めます。

自分が愛を持って継続的に飼育できると思える種類はどれかを特定しましょう。 それには、出来る限り多くの資料を読んだりペットショップをまわったりしながら色々見ましょう。 雑誌を読んでみるのも良いでしょう。 「フィッシュマガジン」、「アクアライフ」、「楽しい熱帯魚」が2007年現在では3大熱帯魚誌です。 熱帯魚飼育は、ある程度はメジャーらしく、小規模の本屋でもペットコーナーに置いてある場合があります。

熱帯魚には、大きさが数センチまでしか成長しないものから1メートルを超えるものまでいます。 水面ばっかりを泳ぐものもいれば、水の底でじっとしていて全然動かないものもいます。 食べる餌も違います。 好む水質がアルカリ性で、珊瑚砂などを入れてpHを上げなくてはならない種類もいます。 水槽に1匹以上入れると片方が死ぬまで喧嘩を続けてしまう魚種もいます。

どんな種類を飼いたいかで用意する環境と予算が変わってしまいます。 そのため、最初に飼育したいと思える魚種を決めておくのが大事です。

何でも良いから熱帯魚をというのであれば「ネオンテトラ」がお勧めです。 赤と青のメタリックな美しい体色をしていて親しみやすく、小型で扱いやすく、人工繁殖されていて丈夫で、低価格であるためです。 ネオンテトラよりも赤の面積が広く、多少大きくなる「カージナルテトラ」も初心者向きだと思われます。 どちらも、ほとんどのペットショップで扱っているので入手は非常に容易です。

最初は安い魚を選びましょう

初めて熱帯魚を飼育する場合、できるだけ安い魚を購入しましょう。 安い魚は、丈夫で死ににくく、扱いが楽で、繁殖がしやすいから価格が安くなっています。

熱帯魚には、アマゾン河などで採取されて空輸されてきたワイルド物と、日本や東南アジアなどで人工繁殖された繁殖物がいます。 繁殖物の方が狭い水槽や人間に飼育されることに慣れています。 また、人工飼料に餌付いています。 そのため、一般的には繁殖物の方がワイルド物よりも丈夫で死ににくいです。

高価な魚は、入手が困難で人工繁殖技術が確立していないために価格が高くなっています。 熱帯魚は値段が高くなるほど死に易いのです。 飼育の腕に自信が出てくるまでは、高価な魚に手を出すのは控えましょう。 (人工繁殖でもレアものや有名ブリーダーによるブランド物になると高価になることがあります。)

また、その魚がその値段に相応かどうかを知るには、ある程度目が肥える必要があります。 飼育して、ある程度経験して、色々な熱帯魚専門店をまわってみるうちに自然に目が肥えてくるので、初心者のうちは焦らずに安い魚から始めることをお勧めいたします。

水槽を置く場所を決める

水槽を置く場所は非常に重要です。 例えば、直射日光が当たる場所にしてしまうと、コケが大発生してしまい、見苦しくなります。

また、床に直接置いてしまうと、魚が足音に怯えて体調を崩したり、人間に慣れなかったりします。 ドアの隣も同様です。

水槽には水が入るので、結構な重さになります。 水槽専用の丈夫な台を購入するのが無難です。

行き着けのペットショップを作る

タマネギ剣士Lv1(オニオンソード無し)な初心者にとっては、相談できる相手を作ることが大事です。 それには、ペットショップの店長と顔なじみになるのが良いです。 足しげくショップに通いましょう。

通うショップは店長の人柄で選ぶことがお勧めです。 気軽に色々聞けるようになれば非常に心強いです。

水換え

鑑賞魚飼育の最大の障害は、水換えと言っても過言ではないと思われます。 定期的に、飼育水を交換してあげなければなりません。

交換頻度は魚種と水槽の大きさによって異なります。 60cm水槽でネオンテトラを数匹飼う程度であれば1ヶ月に1度で良いと思われますが、難易度が高いと言われている魚種だと、毎日の水換えを要求するものもいます。

初心者は小さい水槽に手を出すべからず

水槽は小さくなればなるほど管理が難しくなります。 水量が少なければ少ないほど水質の悪化が急激に進行します。 また、一度の水換えで変えてしまう水の割合が大きくなるため、水質が急激に変化しやすいです。 急激な水質の変化は病気などを誘発し、結果として魚が死んで★(星)になることもあります。

ペットショップに行くと小さな水槽がいっぱい置いてありますが、初心者は最低でも60cm水槽を選びましょう。 それ以上小さい水槽はあまりお勧めしません。 大型魚を飼うのであれば、もっと大きい水槽にしましょう。

餌のやり方で大きな違いが出る

何を餌として与えるかと、どれぐらい与えるかでかなりの違いが出ます。 最適な餌の与え方を常に模索しましょう。

常に観察をしましょう

常に魚を観察しましょう。 病気になって体調を崩す前にはかならず兆候があります。

全ての個体が餌を平等に食べていますか? 集中的にイジメられている個体はいませんか? 体色はいつも通りですか? 元気に泳いでいますか? 魚達は元気溢れる目をしていますか?

日々の観察を続けていれば、病気も早期発見できます。 早期に病気の治療に取り掛かれば、治療できる病気も多いです。 逆に症状が悪化するまで気がつかないと、他の魚に感染して水槽が全滅という事態もあり得ます。

導入後1ヶ月が一番魚が死ぬ

水槽を立ち上げた最初の1ヶ月ぐらいが最も水槽内の世界が不安定になる期間です。 初心者が一番最初に水槽をセットした時が最も熱帯魚飼育にとって難易度が高い瞬間ではないかと思うときもあります。 これは、水槽内に濾過バクテリアが定着しておらず、水中に放出されるアンモニアなどの毒物の分解能力が低いためです。 最近は濾過バクテリアが液体で販売されているので、それをうまく使いましょう。 また、ペットショップ店員に色々質問をしながら準備をして下さい。

初心者が水槽導入した1ヶ月が一番不安定であるということは、それが過ぎればあとは簡単になるということです。 飼育開始直後に何匹か★になってしまっても、めげずにがんばりましょう。

病気は避けられないと思った方が良い

病気は発生させない方が良いですが、初心者のうちはどうしても発生させてしまいます。 また、長い間飼育をしているとどうしても病気は発生します。 病気の発生と治療の経験を積み重ねていくことが飼育者を成長させます。 いざというときのために、薬剤を購入するなどの備えをしておきましょう。

熱帯魚飼育に最適解は無い

熱帯魚の飼育には最適解がありません。 世の中のほとんどの人が我流です。 そのため、飼育に関する意見は言う人によって異なることもあり得ます。

その方式でうまくいっているのであれば、その方式がその人にとっての最適な方法です。 常に精進しつつ、自分の方式を追い求めましょう。 ただ、他人の方式もかなり参考になるので、自分の方式に固執し続けないように注意しましょう。

飼えなくなったら処分する覚悟を

思ったよりも大きくなりすぎてしまったり、引越しなどで、飼育が継続できなくなることもあり得ます。 そのような時には、正しく飼育魚を処理することを覚悟しましょう。

大抵の熱帯魚ショップは、タダで魚を引き取ってくれます。 まずは、近くのショップに相談してみましょう。 いきなり魚を持っていくのはやめましょう。 一度電話などで魚種などを伝え、了解を得てから持ち込みましょう。

誰も引き取り手が無い場合には、最悪、殺処分をしましょう。 絶対に密放流はやめましょう。 残酷に聞こえるかも知れませんが、近くの河川に放流する方が残酷です。 慣れない水温と環境で徐々に嬲り殺しにするのと同じです。 万が一、環境に適応したとしても、在来種に悪影響を与えて環境を破壊するだけです。

まとめ

以上が熱帯魚を始める時のTIPSです。 色々書いてしまったので面倒臭いと思えるかも知れませんが、最初の1ヶ月ぐらいで魚を殺してしまって「やっぱり難しい」と思わないための個人的なTIPSを並べてみました。 慣れてしまえば結構楽しいです。

奥の深い世界なので、技術者向きな趣味であると勝手に思っています。 仲間が増えると楽しいなぁと思う今日この頃でした。

参考

プレコという魚種に関しては「プレコ王国」をご覧下さい。

ディスカスという魚種に関しては「ディスカス魂」をご覧下さい。

最新図鑑 熱帯魚アトラス

559ページ
¥ 3990 (税込)
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