ブログのコメント欄が死ぬとき

2007/9/28

最近、将来はコメント欄という概念が消えても運営に支障は出ないのではないかと思い始めました。

コメント欄で一番ありがたいのは、間違いを指摘してもらえる事だと考えています。 技術的な間違いであったり、誤字脱字に対する指摘もあります。 また、自分とは違う考え方の人がいることや、自分の全く予想していなかった視点からの文章の読み方があることにも気がつかせてもらえます。 そのような意味でコメント欄は非常にありがたいものです。

しかし、最近はそれらの機能はコメント欄よりもソーシャルブックマークでのコメントで満たせる気がしてきています。 ただし、このサイトの読者はパソコン好きが多く、ソーシャルブックマークユーザも多いという特殊事情はあると思われます。 私がブログを書いているもう一つのサイトである、プレコ王国(熱帯魚)で同様の事をしようとしても恐らくうまくいきません。

ブックマークでいいやと思う理由ですが、一番の理由はブックマークユーザの方がリテラシが高いと思われる事です。 私は、読者数が多い記事であればあるほど、コメント欄とブックマークのコメントの質の差は開いていくようなイメージを持っています。

普通に書き込まれるコメントよりも、ブックマークに記述されるコメントの方が鋭い切り口で本質を突いていると思われるものが多いです。 (しかし、あまりに鋭すぎるために、それに対する拒否反応というものも各所で見られてはいますが。。。) また、ブックマークユーザは自分が書くコメントが自分のアバター(もしくはid)を形作っているとわかっているので、匿名で書くコメントよりも注意深くコメントを書いていると思われます。

ただ、現状ではソーシャルブックマークユーザは少数派です。 ソーシャルブックマークユーザではない人がコメント欄に書いてくれるコメントで有用なものも非常に多いです。 そのため、コメント欄を完全になくしてしまうのは現状ではまだあまり現実的ではないのかも知れません。

誰もコメント欄を設置しなくなるシナリオ(妄想)

本格的に日本中のブログコメント欄が消滅していく事があるとすれば、それは恐らく2chが閉鎖されるような事態が発生したときだと勝手に予想しています。 日本中の2chユーザは、2chの楽しさの中毒になっていると思われます。 あるとき、それが閉鎖されてしまうと、行き場が無くなって難民化した恐ろしい数のユーザが掲示板を求めて徘徊を始めると思われます。

もちろん、2chが閉鎖されても同様のサービスを提供する第三者が現れるとは思います。 しかし、同様の事をしようする人は複数現れると思われるため、現状のような一極集中体制に到達するには時間がかかると思われます。 その結果、溢れ出したユーザの一部が各所のブログコメント欄に行き着くのではないかと考えてみました。

そして、読者の多いブログから順にコメント欄で相互コミュニケーションが開始されると思われます。 コミュニケーションを成り立たせるために多くの人目に触れるところで書き込みを行う必要があるため、読者の多いブログで多発するのではないかと思われます。 今まで「炎上」という現象でコメント欄が延びること各所で散見されましたが、2chが閉鎖されるような事態が発生するとブログ本文とは関係の無いコメント欄の「スレッド化」というものが多発するようになるのではないかと思われます。

そして、ブログコメント欄のスレッド化が日常化してしまったブログは、やがてコメント欄を閉じると思われます。 匿名で記述された誹謗中傷の削除などの責任が無駄に増加してしまうためです。 また、コメントSPAMも増えると思われます。

そのようなコメント欄の閉鎖が相次ぐと、読者からのフィードバックを受け取るための手段としてのネット上でのIDサービスが商用サービスとして登場したり、ソーシャルブックマークがコメント代わりに利用されたりという事が促進されていくのではないかと妄想してみました。 何の根拠もありませんが、何となく考えた事を書いてみました。

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